○翻弄する魔道士

みんな《翻弄する魔道士》を鼻で笑いました。

しかし、冗談では済まされないくらいの実力の持ち主でした。あらゆる危機を未然に防ぐ、すなわち「危機へ辿り着けない」、うっかり最強の護身が完成しちゃいました(笑)。このカードは《マナ漏出》《陰謀団式療法》《絡みつく鉄線》に比べて、いろんな場面で役に立ちます。《鉄線》は、ロックから抜け出すのがけっこう簡単なのであまり良くありません。例えば、《狡猾な願い》から《再建》を持ってきたり、数ターン耐えて《破滅的な行為》や《魔力流出》に繋いだり、などですね。

また、《魔道士》はアタッカーにもなります。《頭蓋囲い》を装備してパンチするのに丁度いいですね。

《陰謀団式療法》はサイドに入れることにしました。これは《魔道士》と組み合わせると、コンボやコントロールに劇的に効きます。そして、調整の真骨頂はデッキに《霊気の薬瓶》を入れるところから始まりました。

とりあえず、《薬瓶》を起動してみて相手にレスポンスがあるか訊ねて下さい。ない、と言われればしめたモノです。ここから《魔道士》が出てくるまでの間に対戦相手が出来ることは何もありません。

ちょっとしたテクニックなのですが、覚えておくと役に立ちますよ。この方法はマッドネス呪文を“カウンター”できるんです。マッドネスカードがゲームから取り除かれた時点で相手は優先権を渡す必要があります。そこで、《薬瓶》から《魔道士》を出してやり、そのマッドネスのカードを宣言してあげます。そうすれば、そのカードはプレイが叶わず、ゲームから取り除かれたままになってしまうのです。

凄くないですか?

また、同様の使い方として《直観》や《吸血の教示者》をプレイした時に起動するって手もあります。相手が何をチューターしてくるかなんて、簡単に想像がつきますよね。相手の手札には、引き換え券の替わりに無駄カードが残るって寸法です。また、《薬瓶》なしでも2ターン目の《燃え立つ願い》とかにはすごく効果的です。

カイ・ブッディは、色マナの問題から《魔道士》を《鉄線》に差し替えるべきだと力説していました。

僕はこの意見には賛成しかねます。このデッキはしばしば、2マナで止まってしまうことがあり、《鉄線》は重過ぎるのです。《魔道士》なら土地1枚と《薬瓶》からでも出て来るんですよ。PTでは、僕が《魔道士》を場に出せなかったことなんて1回もありませんでした。

W・ランクーは僕のデッキのマナベースにおける、《魔道士》を出すための確率的分析(ただしマリガンを考慮しない)を行ってくれました。

 --初手に《薬瓶》が来る確率:40%
 --《魔道士》を2ターン目にキャストできる確率:47%
 --《魔道士》を3ターン目にキャストできる確率:57%
 --《魔道士》を3ターン目に場に出せる確率:74%

如何でしょう? 充分な数字ですよね。

また、《魔道士》はアルーレンに対する切り札にもなります。アルーレン相手には、急いで《魔道士》をキャストする必要はありません。相手が《魔の魅惑》を出すまでじっくり待って下さい。相手が《洞窟のハーピー》をプレイしたらスタックで《魔道士》をプレイし、《ハーピー》を宣言してやりましょう。もうこれ以上、《ハーピー》がプレイされることはありません。

○サイドボーディング

このサイドボードこそが、僕の優勝の鍵でした。親和には苦手なマッチアップが沢山ありますが、サイドボーディングでなんとか引っくり返せます。では、苦手なマッチアップから順にピックアップしていきましょう。

Life
無理です。勝てたら奇跡です。
 +3《陰謀団式療法》、+3《仕組まれた疫病》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-3《厳粛な空護り》、-1《DSの城塞》

RDW
サイドに《粉みじん》が入ってるならかなり手強いです。
 +3《寒け》、+1《真鍮の都》
 -3《厳粛な空護り》、-1《翻弄する魔道士》

デザイア
上の2つよりはマシですけど、やりたくない相手です。
 +3《陰謀団式療法》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-1《DSの城塞》

白ウィニー系
ややツライです。メインから《悟りの教示者》と《魔力流出》が入ってたら厳しいですね。サイド後は幾分マシです。
 +3《古の法の神》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-1《DSの城塞》

ゴブリン
メインでは接戦、サイド後はこちら有利です。サイドで7枚ほど入ります。
 +3《寒け》、+3《仕組まれた疫病》、+1《真鍮の都》
 -3《厳粛な空護り》、-4《金属ガエル》

リアニメイター
勝つか負けるかは相手の引き次第です。《アクローマ》がリアニメイトされたら負けですし、それ以外なら勝てます。
 +3《陰謀団式療法》、+2《退去の印章》
 +3《古の法の神》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-3《厳粛な空護り》
 -2《電結の働き手》、-1《DSの城塞》

マルカ
僕のデッキは既に対マルカ用にシフトしてあるので、何も替えなくていいです。でも、必要に応じて《陰謀団式療法》をサイドインして下さい。

セプター
相性良好です。ブッディの記事(下記)を参照して下さい。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4808
 +3《陰謀団式療法》、+3《古の法の神》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-3《厳粛な空護り》、-1《DSの城塞》

マッドネス
かなり楽勝です。
 +2《退去の印章》、+1《真鍮の都》
 -2《マイアの処罰者》、-1《DSの城塞》

アルーレン
もはやBye同然です。
これだけ相性がいいのにサイドボードにも事欠きません。ちょっとだけ注意すべきことは、調子に乗って《古の法の神》を展開してしまわないことです。ひょっとしたら《破滅的な行為》をサイドインしてるかもしれませんよ。同様のことは《翻弄する魔道士》についても言えます。
 +3《陰謀団式療法》、+3《古の法の神》
 +3《仕組まれた疫病》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-3《厳粛な空護り》
 -4《電結の働き手》

サイカ
環境で一番勝てるマッチアップです。
これも《翻弄する魔道士》と《霊気の薬瓶》のおかげですね。
 +3《陰謀団式療法》、+2《退去の印章》
 +3《古の法の神》、+1《真鍮の都》
 -3《マイアの処罰者》、-3《厳粛な空護り》
 -2《金属ガエル》、-1《DSの城塞》

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