ニック・ウェスト


神河ドラフトについて書いた記事ならボクもいくつか読んだ。その中で、赤黒と青白と赤青の記事はかなりいいこと書いてあったね。でも、なにか大事なアーキタイプを忘れてるんじゃないかな? そのアーキタイプってのは、ここ数週間ボクに多大な勝利をもたらしてくれていて、個人的には“環境最強”だと思ってるアーキタイプさ。

緑白ビートダウン、それがそのアーキタイプ。でも“環境最強”って言っても、リミテッドでどんなデッキができるかは卓に依るし、アーキタイプ分析をしても必ず特定のカードが確保できるわけじゃない。それでも、以下の点で優れてるから“環境最強”って書いたんだ。まず、緑白は他の色にくらべて、カード選択が明確だ。それにカードも集めやすい。そして、それに勝ち筋もストレートだ。
でもボクの好きなアーキタイプは緑白だって言うとたいてい笑われるけどね。どれが好きかなんて、結局プレイヤーのスタイル次第なんだよ。ボクが好む緑白の中マナ域のカードは、嫌いな人が見ればピックにも値しないようなカードだろうしね。
ボクは緑白を何回もドラフトしてるから、緑白ってアーキタイプについてはかなり正確に語れるはずだ。だから、緑白をドラフトする上で重要な構成要素と、どうやったら成功ドラフトになるか紹介しようと思う。異論反論いっぱいあるだろうから、コメントつけてくれるのは大歓迎だよ。

緑白の目指すところはシンプルだ。早いターンから生物を並べて、相手の体勢が整う前に殴りきる、たったコレだけ。そう、つまり緑白はテンポデッキなんだよ。緑白でもクリーチャー除去スペルが何種類かあるけど、絶対数が少ないから、何枚もデッキに入ることは稀だ。だから、接触戦闘をさせて一方的に生き残ることで、戦線を正面突破するのが緑白の基本戦術になる。この戦術を成功させるには4〜5枚のコンバットトリックと、17〜18枚にも及ぶクリーチャーが必要だ。もちろん、クリーチャーはマナカーブに沿ってバランスよく取れてる必要がある。初手から手札が尽きるまでの毎ターンの展開で、それぞれのターンすべてマナを使い切ってるのが理想だ。デッキにはそれなりのデカブツも入ってなきゃならない。場に出したときに盤面に影響を与えるような生物を取り揃えておかないとね。パワー1の生物なんてほとんどデッキに入らないよ。そうそう、あと《謙虚な武道家》なんかもデッキに入らない。コンバットトリックで救えないようなクリーチャーに用は無いんだ。クリーチャーを出す、戦闘に送り込む、コンバットトリックを使う、相手だけ一方的にクリーチャーを失う、この流れでテンポを掴むんだ。

これから、どんなカードが緑白にとって重要なのか2つのカテゴリーに分けて書くね。1つはコンバットトリックについて、もう1つはクリーチャーについてだ。緑白に必要なパーツは、この2つに見事に分類されちゃうんだ。いくつかある除去(例えば《手の檻》や《返礼》や《天羅至の評決》)はほとんどコンバットトリックに近い使い方をする。つまり、こっちのクリーチャーのための道を開ける働きだ。また、ダメージレースに追いつくためにも便利だしね。ただし、これらのカードが必ずしも役に立つとは限らないって事は覚悟しとかなきゃね(手札に《返礼》握ったまんま勝っちゃう事はよくあるし)。

あと、戦闘には参加しないで除去のように働く《狐の易者》や《兜蛾》みたいなクリーチャーもいる。だから、除去をそれほど無理して取る必要も無く、とにかくマナカーブを整えることに留意してドラフトするべきだ。あと、スペルだと《自然との融和》や、たまに《緊急時》なんかも、プレイに値するカードだね。これらはクリーチャー引換券として状況に最適なクリーチャーに変わってくれるし、マナコストも格安だ。ただし、ボクは持ってこれるカードが2枚以上あるときじゃないと《緊急時》をデッキに入れない。だって無駄カードを抱えるのはイヤだからね。《緊急時》がデッキに入るときはたいてい、爆弾カードをピックできた時とイコールだ。一方《自然との融和》はいつ引いても嬉しいカードだ。マナカーブに沿ったクリーチャーを持って来ることもあるし、盤面への解答を探してくることもある。もし5枚めくって不発に終わっても、そんなライブラリートップをキープすることを考えたら、充分じゃないかな。これらのスペルは生物枠として数えられる上に、生物の質と整合性を整えてくれるんだ。

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