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          赤単バーン
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 Randy Vos / Type II - SoK
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クリーチャー:8
 4《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
 4《弧炎撒き/Arc-Slogger》

スペル:28
 4《マグマの噴流/Magma Jet》
 4《爆片破/Shrapnel Blast》
 4《溶鉱炉の脈動/Pulse of the Forge》
 4《碑出告の第二の儀式/Hidetsugu’s Second Rite》
 4《破壊の標/Beacon of Destruction》
 4《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
 4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》

土地:24
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 20《山/Mountain》

サイドボード:15
 4《火の玉/Fireball》
 4《火炎崩れ/Flamebreak》
 3《塩まき/Sowing Salt》
 2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
 2《忘却石/Oblivion Stone》
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気付いたかもしれないけど、オシップによる元のバージョンから、ランディ独自の調整が加えられている。数回のテストプレイをこなした後、ランディは《溶鉄の雨》が不要だと感じたらしい。土地破壊は確かにどんなデッキに対しても有効だと言えるけど、《石の雨》や《塩まき》を入れずたった4枚程度スロットを割いただけじゃ効果のほどは疑わしい。しかも土地破壊がすごく刺さるのは対トロンだけ、ならこの手のカードはサイドに入れておけば充分だ。

そして、インヴィテーショナルでは救済が使えなかったがためオシップが成し得なかった変更を、ランディが付け加えた。そう、それが《碑出告の第二の儀式》だ。たった4マナで10点! 歴代に類を見ない破格のパフォーマンスだ。そうは言っても、本当に相手のライフが都合よく10点ちょうどになるか、疑わしく思うはずだ。デッキの中にいろんな種類の火力が入ってるのだから、与えるダメージもまちまち。それらを組み合わせてピッタリ10点だなんて・・・。しかも、《碑出告の第二の儀式》が入ってるなんて知れたら、対戦相手がマナバーンする可能性だってあるわけだ。でも待てよ。相手が15ライフのときにマナバーンするなら、何点喰らうべきだろう? 考えてみよう。15ライフなら《爆片波》と《碑出告の第二の儀式》で死亡だ。それなら1点マナバーンして14ライフなら・・・、そう《溶鉱炉の脈動》がある。こんな1点のマナバーンじゃ、場合によっては相手を手助けしただけになる恐れがある。いっそのこと、ライフ9までマナバーンして《碑出告の第二の儀式》を無駄カードにするのも興味深い戦略だけど、バーン相手にそんなことは自殺行為に他ならない。そろそろ正解が見えてきただろう。この場合、ライフ13までマナバーンが正解だ。多くのバーンデッキはこの3点のライフを削るのに、《ちらつき蛾》の攻撃と《マグマの噴流》か《弧炎撒き》を組み合わせなければならない。しかし、これらはあくまで机上の空論で、実際のデュエルでは序盤から中盤にかけてはタップアウトしてマナを使いきるから、マナバーンなんてしている余裕なんてない。じゃあ、《碑出告の第二の儀式》は強力なカードなのかって? それは記事の最後で結論を出そう。

そうそう、オシップのデッキからの変更点がもう1つあった。ランディは、オシップがメインに1本挿した《塩まき》がもはや不要のものだと悟り、サイドに回すべきだと考えた。トロンにしか効かないカードをメインに、しかも1本だけ入れておくのは、確かに効果が薄い。このスロットには、単純に4枚目の《破壊の標》を入れた。これで、デッキリストが4枚ずつカードを入れた、非常に単純明快でスッキリしたものに仕上がった。

サイドボードにも変更が必要だった。まず入れるべきは4枚の《火炎崩れ》。このデッキのメインボードには、《トロールの苦行者》や《創造の標》、その他のクリーチャーラッシュに対する備えが欠落していたからだ。そしてトロンによく突き刺さる《塩まき》を3枚採用。残りの8枚のスロットには青対策のカードを入れようと思った。青単コントロールに当たったら、相手の《ヴィダルケンの枷》や《袖の下》を無駄カードにするべく、《真面目な身代わり》と《弧炎撒き》の計8枚はサイドアウトするべきだ。2枚の《すべてを護るもの、母聖樹》と、4枚の《火の玉》、それに2枚の《忘却石》が候補だろう。青単コントロール相手に《忘却石》を入れるのは不思議に見えるかもしれないが、一応《カササギ》や《メロク》を殺せるのでアリだろう。実のところ、《忘却石》をサイドに入れておきたかった理由は、《赤の防御円》を壊せるからだ。確かにこのカードは青単相手にベストな選択肢ではないが、許容範囲ではある。このスロットに《真髄の針》というのも考えた。確かにこれでも《赤の防御円》対策になるしね。でも、一体なに対策でこのカードを入れるんだろう。対青コンじゃ、クリーチャー全部サイドアウトする計画だから、もはや相手の《枷》は無駄カードなはずだ。じゃあ緑コン対策かって? まぁ《独楽》《苦行者》《装備品》と宣言するものには事欠かない。でも《独楽》は自分も使ってるから宣言はしたくないし、《苦行者》の再生を封じても3/2アンタッチャブルは依然として脅威だ。しかも、装備品を宣言するにしても、相手が場に出す前に先出ししないと意味がない。相手が何を持ってるかなんてそうそう予想はできないし、「《火と氷の剣》」って宣言したら《十手》の方だったとか、よくありそうな失敗だね。つまり、《真髄の針》は対《赤の防御円》専用で、その役割だったら、もっと汎用性の高い《忘却石》の方が優れていると思う。

 〜 中略 〜

結論として、《碑出告の第二の儀式》は良いカードだといえる。当初は私もこのカードに懐疑的だったが、見ての通り多くのゲームをこのカードのせいで落としている。マナバーンを試みれたタイミングはほとんど無かった。毎ターンごとにスペルを使うのに忙しく、タップアウトしてたんだ。でも、ランディに言わせれば、ライフが10未満に落ち込んで、《碑出告の第二の儀式》が無駄カードになったことも多かったらしい。それと、やはり《梅澤の十手》のライフゲインが大きな癌になるとのことだ。10ライフだと思ったら、実は12ライフだったりでなかなか《碑出告の第二の儀式》の射程圏内に入らない。これだけ欠点があるけど、多くのプロが言うほどには《碑出告の第二の儀式》を悪いカードとは思わない。むしろこのタイプのバーンになら、かなり良い選択肢だといっていい。

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