カバ雄さん的“けちコン”思索?
☆同キャラ対策は?

さて、《影麻呂》をフィーチャーした“けちコン”がそれ程までに強いのならば、トーナメント会場内は“けちコン”が溢れ返るはずです。そうなると当然、同キャラ対策を講じる必要があるのですが、この点のアプローチにおいて、めんたいさんの調整チームのレシピは抜きん出いてました。以下にGPT@福島で優勝した簗瀬要さんのレシピを掲載します。

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          けちコントロール
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 簗瀬 要 / KBC - SoK / GPT福島 1st Place
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クリーチャー16
1《花の神/Hana Kami》
4《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
4《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》
4《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro,First to Suffer》
2《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
1《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》

スペル20
1《魂無き蘇生/Soulless Revival》
1《死の否定/Death Denied》
1《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》
1《不快な群れ/Sickening Shoal》
3《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
1《摩滅/Wear Away》
4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《木霊の手の内/Kodama’s Reach》
4《けちな贈り物/Gifts Ungiven》

土地24
4《氷の橋、天戸/Tend,Ice Bridge》
1《先祖の院、翁神社/Okina, Temple to the Grandfathers》
1《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》
9《森/Forest》
8《沼/Swamp》
1《島/Island》

サイドボード15
3《三つの悲劇/Three Tragedies》
3《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》
3《不快な群れ/Sickening Shoal》
2《引き裂く蔦/Rending Vines》
1《夜陰明神/Myojin of Night’s Reach》
1《崩老卑の囁き/Horobi’s Whisper》
1《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
1《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
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パッと見てお判りの様に、《鼠の墓荒らし》がメインから4枚採用されています。この素晴らしいストラテジーによって、このバージョンのレシピは他の“けちコン”とは一線を画しているのです。もちろん、旧来の“けちコン”でも《鼠の墓荒らし》はサイドボードの定番でした。これ自身は珍しいカードではないのですが、メインボードに持ってくるメリットは如何ほどなのでしょうか? 製作者の方に直接お聞きしたわけではないので、あくまで僕の推論になるのですが、考察してみたいと思います。

一般的に、“けちコン”は時間のかかるデッキです。そのデッキ同士のミラーマッチとなれば、普通に引き分けを連発してしまいます。なぜそんなに時間がかかるか考えてみるに、元凶は《花の神》エンジンによる気だるいアドバンテージ合戦と言えそうです。エタドラゲーよろしく、《木霊の手の内》に《魂なき蘇生》を連繋して《花の神》を回収してりゃ、時間が無くなるのも自明でしょう。「あとちょっとで勝てるのに追加5ターンで削りきれなかった」、そう言って沈んでいく“けちコン”使いを2回のトライアルを通して数多く見てきました。ならば、その《花の神》エンジン部分をメインから封じることができれば、引き分けに陥る可能性を極小化できます。

一試合が75分あったPTフィラデルフィアと違い、僕たちがやるのはたった50分しかない試合です。しかも、環境初期ならば、多くのプレイヤーがデッキに不慣れであることが予想され、プレイングが遅く、時間もかかります。となれば引き分けという問題は、“けちコン”が直面する最大の恐怖と言えるのではないでしょうか。デッキパワーが高かろうが、プレイングがどんなに上手かろうが、引き分けてしまっては元も子もありません。引き分けを回避するために《鼠の墓荒らし》4枚メイン、これぞメタゲームの真髄と言えましょう。素晴らしい調整成果です。

でも、白ウィニーとかに無駄カードになる《鼠の墓荒らし》を4枚入れてていいのか、と疑問に思うかもしれません。その点は、大丈夫です。もともと《影麻呂》の分で白ウィニーにだいぶ強くなっているというのもありますが、それを差し引いてもメイン投入を正当化する理由があるのです。
考えてみて下さい。白ウィニー相手に1本目を落としても、せいぜい10分かそこらの出来事です。2本目・3本目を取り返す時間は充分あります。対して、けちコン同キャラで1本目を落としてそこから勝つのは(時間的に)至難です。ならば、1本目落としても時間に余裕がある白ウィニーよりも、1本目を落とせない“けちコン”の対策に優先順位を置くのはある意味必然です。だから、白ウィニーには秒で《鼠の墓荒らし》をサイドアウトして2本目・3本目を頑張って下さい。《鼠の墓荒らし》のメイン投入はそういう覚悟の表れなのです。

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