スタァ スパングルド スラゥタァ
2006年10月4日 スタンダード コメント (15)パーミッションに《差し戻し》が入るか否か。
いやはや興味深い。こういうのを理詰めで考えるのは、実に心地良い。というわけで、ちょっと思考を回してみた。
さて、《差し戻し》がやってくれることは、アスさんが10月3日の日記の3回目のコメントで書いて下さった通り。で、それがパーミッションにおいてどう働くか、考えてみよう。
この場合において、まぁ大方の人が「1ターン稼げたんだから《差し戻し》強いですよ」と言うだろうけど、僕は無条件にそうは思わない。僕のカウンターポストのようなデッキの場合、結局のところ他のカードで《空狩人》を落とさなきゃいけないワケで、だったらこの場はむしろ《ルーンのほつれ》したい。
《差し戻し》の強さを測る物差しは、結局のところ「稼いだターンで何ができるか」なわけだ。「1ターン稼いで、無事△△ターン目まで辿り着いたら、○○ができる」ってデッキなら、《差し戻し》は超強い。
例を挙げてみよう。こんなデッキ↓だったら、《差し戻し》のメリットが生きてくる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Star Spangled Slaughter
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クリーチャー:12
4《セラの報復者/Serra Avenger》
4《宮廷の軽騎兵/Court Hussar》
4《稲妻の天使/Lightning Angel》
スペル:24
4《差し戻し/Remand》
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《取り消し/Cancel》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《電解/Electrolyze》
4《撤廃/Repeal》
土地:24
2《幽霊街/Ghost Quarter》 ←(敷石割れる!)
4《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2《蒸気孔/Steam Vents》
2《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
3《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
4《冠雪の島/Snow-Covered Island》
1《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
2《冠雪の山/Snow-Covered Mountain》
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明らかに、このデッキの制圧ラインは4ターン目。ここで《稲妻の天使》出すか、カウンター構えて《報復者》出せば、相手のビートを押さえ込める。このデッキなら、上の例に挙げた「《空狩人》に《差し戻し》」は撃ちたい。はい喜んでーってなもんだ。(そしてこのデッキなら《マナ漏出》の方がいいね)
対して、カウンターポストの場合、制圧ラインはもっと後だ。相手のクロックを《神の怒り》で一掃し、後続をカウンターで対処し、エンドに《ミューズ》撃てるようになって、制圧したと言える。ならばこそ、そのラインに辿り着くまでにすべきことは、「ターンを稼ぐこと」じゃなくて「愚直に相手のクロックを潰していくこと」だと僕は考えている。
《差し戻し》が強いカードなのは公然の事実だ。コレは僕も認めている。でも、だからと言って青マナが出る全てのデッキに入るとは限らない。現時点では、そう思う。
いやはや興味深い。こういうのを理詰めで考えるのは、実に心地良い。というわけで、ちょっと思考を回してみた。
さて、《差し戻し》がやってくれることは、アスさんが10月3日の日記の3回目のコメントで書いて下さった通り。で、それがパーミッションにおいてどう働くか、考えてみよう。
こちら先手で《差し戻し》を構えた2ターン目。後手である相手の行動は、キャスト《レオニンの空狩人》。さて、じゃあそれを《差し戻し》
この場合において、まぁ大方の人が「1ターン稼げたんだから《差し戻し》強いですよ」と言うだろうけど、僕は無条件にそうは思わない。僕のカウンターポストのようなデッキの場合、結局のところ他のカードで《空狩人》を落とさなきゃいけないワケで、だったらこの場はむしろ《ルーンのほつれ》したい。
《差し戻し》の強さを測る物差しは、結局のところ「稼いだターンで何ができるか」なわけだ。「1ターン稼いで、無事△△ターン目まで辿り着いたら、○○ができる」ってデッキなら、《差し戻し》は超強い。
例を挙げてみよう。こんなデッキ↓だったら、《差し戻し》のメリットが生きてくる。
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Star Spangled Slaughter
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クリーチャー:12
4《セラの報復者/Serra Avenger》
4《宮廷の軽騎兵/Court Hussar》
4《稲妻の天使/Lightning Angel》
スペル:24
4《差し戻し/Remand》
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《取り消し/Cancel》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
4《電解/Electrolyze》
4《撤廃/Repeal》
土地:24
2《幽霊街/Ghost Quarter》 ←(敷石割れる!)
4《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
4《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2《蒸気孔/Steam Vents》
2《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
3《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
4《冠雪の島/Snow-Covered Island》
1《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
2《冠雪の山/Snow-Covered Mountain》
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明らかに、このデッキの制圧ラインは4ターン目。ここで《稲妻の天使》出すか、カウンター構えて《報復者》出せば、相手のビートを押さえ込める。このデッキなら、上の例に挙げた「《空狩人》に《差し戻し》」は撃ちたい。はい喜んでーってなもんだ。(そしてこのデッキなら《マナ漏出》の方がいいね)
対して、カウンターポストの場合、制圧ラインはもっと後だ。相手のクロックを《神の怒り》で一掃し、後続をカウンターで対処し、エンドに《ミューズ》撃てるようになって、制圧したと言える。ならばこそ、そのラインに辿り着くまでにすべきことは、「ターンを稼ぐこと」じゃなくて「愚直に相手のクロックを潰していくこと」だと僕は考えている。
《差し戻し》が強いカードなのは公然の事実だ。コレは僕も認めている。でも、だからと言って青マナが出る全てのデッキに入るとは限らない。現時点では、そう思う。
コメント
『待機スペルがどれだけ流行るか』
ってのもあるんでしょうかね。
…ってこれもよく考えたら相手次第な後ろ向き意見ですね(笑
光栄やら・・・。
では、反論参ります。
>「《差し戻し》の強さは稼いだターンに何が出来るか」
それこそまさに私が言いたいことです。
カバ雄さんの例に準じれば「1ターン稼いで、無事4ターン目まで辿り着いて、ラスゴ打てたら強い」ですよね?
言うまでも無いことですが、1対1交換してるだけだとアドバンテージという名の天秤は水平なままです。
それをコントロールサイドに傾けるスペルこそが重要なわけですが、そういったスペルは軒並み重い(ラスゴの4マナのように)ので、「それより軽く、それに辿り着けるようドローを進め、なおかつ相手の妨害まで出来る」《差し戻し》は、パーミにこそ4積みすべきではないでしょうか?
デッキ内に「最高の解決策」があるのに、どうして1対1交換で満足しなければならないのでしょう。
余談ですが、実は私も以前カウンターガジーを組んだことがあるのですよ。旧STDですが、「制圧ライン」も6以降って代物でした。
で、最初は私もカバ雄さんと全く同じ発想で《差し戻し》を採用していませんでしたが、調整の結果「文句無く4枚採用」という結論に至った経緯がありました。
環境が違うとか諸々ありますが、一応ご参考までに「そういう調整結果のプレイヤーもいるよ。」ということで。
私も最初はテンポをとるだけのカードと見て、カウンターガジーでの評価は低かったです。
しかし、使っていくうちに2マナ圏のカウンターが1種類では少ないことに気付き、追加の2マナカウンターという意味合いで《差し戻し》を2枚ほど投入した、という経緯があります。使ってったら、「普通に3〜4枚入れていいじゃん」ってことになりました。追加の形で投入してるため他のスペースがきつきつになってますが、《差し戻し》自体は抜く意味は無いかなーって感じです。
私のデッキの場合はカバ雄さんの上の例は当てはまらないのでこれ以上話を進めにくいのですが…まぁしょうがないですね。
《差し戻し/Remand(RAV)》はホント強いですねw何枚あっても足りませんw
で、パーミッションにおける《差し戻し/Remand(RAV)》の評価ですが、僕もカバ雄さんと同じく採用したくないカードという認識です。
ただ僕の場合は評価条件が異なり、稼いだ1ターン「できること」が「直接的に勝利に繋がるか否か」という判断基準なのです。
各種クロックパーミッションにおいて稼いだ1ターンでできることは
・ブロッカーを与えさせずダメージを与える
・除去を回避してクロックを維持する
・新たなクロックを獲得できる可能性
の2点が主な目的となりますが、相手のライフを0にするというのが勝利条件のこのゲームで、それをいち早く実行することを目的とするクロックパーミッションにとって《差し戻し/Remand(RAV)》で獲得する1ターンはとても大きく、至極「直接的に」勝利に帰結するわけです。
対してパーミッション系統のデッキ。ここではカウンターガジーを例にとります。
・《神の怒り/Wrath of God(9ED)》(または盤面制圧)までの延命
・ライブラリーを掘り進め、新たな解答(カード)に辿り着く
他にもたくさんあるでしょうが、もちろんこれらを目的とした場合でも《差し戻し/Remand(RAV)》で得るターンは長いスパンで見れば勝ちに繋がります。ですがそれはクロックパーミッションのそれよりも「間接的な」ものだと考えます。
カードを引くことは、まぁデッキの性質上他のカードでもっと派手に行うことができるのでアレですが、例えば《神の怒り/Wrath of God(9ED)》までの延命に関して。これは勝つための条件でもありますが、基本的に負けない要素を作り出すことです。
これは勝つための大事な要素ですが「勝ちにいく要素」ではありません。
カバ雄さんも仰ったようにコントロールがアグロデッキの生物を《差し戻し/Remand(RAV)》で弾いても、いずれは出てきて《神の怒り/Wrath of God(9ED)》やなんやらで対処せねばなりません。これによって得られるのはほんの数点のライフ。決してライフアドバンテージをおろそかにしているわけではありませんが、パーミッションにおけるライフアドバンテージの優先度は低いと考えています。長い時間パーミッションを使い倒してきて、1点あればライフは事足りるというのは本当だと常々思います。また《差し戻し/Remand(RAV)》を含め2枚のカード(差し戻し+除去or確定カウンター)で1枚のカードに対処している計算になるのでキャントリップがついているにしろ潜在的にアドバンテージを失っていると僕は思います。
「勝ちにいく体勢」を作り上げるまでに膨大なターンを要するパーミッションにおいては後ぐされなく、忘れたころに先の脅威に悩まされぬよう、すっぱり墓地に落とすカウンターを採用したいですね。
ただ、そんなパーミションにも例外はあるもんで、Structure&Forceなんかは「勝ちに行く体勢」を相当早い段階で作ることができます。制圧力が《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top(CHK)》《相殺/Counterbalance(CSP)》《闇の腹心/Dark Confidant(RAV)》と軒並み軽いからですね。こういうパーミッションなら《差し戻し/Remand(RAV)》は大変有効でしょう。稼いだ1ターンで盤面を制圧できるのかもしれないんですから。
なんだか支離滅裂な文章で分かりにくいし補足不十分なところは多々あると思いますが僕の意見はこんなところです。
では、横から長々と失礼しました。
1つ書きそびれたのですが、パーミッション系統のデッキはメインから生物以外のパーマネント対策が強くないため、相手の制圧力(勝利手段)がエンチャントやアーティファクトの場合、《差し戻し/Remand(RAV)》してまた新たに出された場合は相当苦しめられると思うのでそこを考慮しても墓地に落とせるカウンターは偉いかと思います。
《差し戻し/Remand(RAV)》の強いところは、たとえば序盤に土地が詰まっても、相手の展開の阻害とこちらのドロー促進を同時に行うことが出来るところです。もちろん《ミューズの囁き/Whispers of the Muse(TSB)》など軽量のドローもあるわけですが、ドローだけにイッパイイッパイになっていると、追加の土地を引いた時にはもう手遅れという事態もあります。パーミッションの課題のひとつに、序盤如何に土地を詰まらせず生き延びるか、というのがあり、《差し戻し/Remand(RAV)》はそれにもっとも有効な答えであると愚考します。
オイラ「昔こんな話があったような・・・」
記憶の欠落「呼んだ?」
時間稼ぎは時間稼ぎであり、完全な解答ではないんだから不採用なんでしょ
わざわざ差し戻しを使うように説得してるように見える
カバ雄氏にもそういう意図があるみたいだし
自分としては、カウンターポストは確かに差し戻しのメリットを最大限に生かせるデッキではないにせよ、それを無視できるほどに差し戻しは使勝手のいいカードだと考えてます。
青白緑という色のおかげで、場に出たカードは一応どうにか対処できるわけですし、その手段にアクセスするためのデッキ圧縮・時間稼ぎとして、差し戻しは確定カウンターを削っても入れる価値があるカードだと思えるんですがどうでしょう。
《撤廃/Repeal(GPT)》の重要性が今後上がるというなら、《差し戻し/Remand(RAV)》もまた然りではないかと。
確かに空狩人などはあとで別のカードで落とさなければなりませんが一枚ドローできてデッキ圧縮+2マナで1ターン稼ぐのは強いと思います
後半でもターンは稼げないかもしれないけどドローできるのに代わりはないですし
それに処罰者を早くでかくさせるためにも必要だと思います
まあどっちにしろどのようにデッキを作るのかはカバ雄氏なので戯れ言と思って聞き流してください
非常に利にかなった、しかしながら「カウンター」に固執した結論のように思います。
上の議論を眺めていて思ったのですが、カウンターとして考えるのではなく、ドロースペルに相手の手を遅らせる効果があると考えてみてはいかがでしょうか?
もちろん、<ルーンのほつれ>と<差し戻し>の二択の状況からはカウンターの枚数が異なってくると思いますが、FBやsuspendという環境から見ても、かなりの使い勝手があると思っています。
更に言えば、お得意の中〜終盤の場面でも使えるのは大きいのではないでしょうか。
「指定されたマナを払えば打ち消されないと」いうカードではない為、ある意味確定でプランを妨害できるとも考えられます。ただし、手札に戻るため、相手のマナが潤沢ならば再キャストはされますが、1ドローが付いている為<ルーンのほつれ><マナ漏出>に比べて絶望を味あわずに済むという利点もありますよね(笑)
で、実際に使った者としての感想ですが。
現状ではいらないかな、です。
理由はほぼカバ氏と同じ。
さらに言えば、中盤〜後半以降で紙くずになるため。
序盤はいいんですが、お互いに膠着状態になって、ドロー合戦、となったときに、果たして差し戻しが何の助けになるのか?もしこれがRewindだったら?
近年のパーミッションは、後半に行くに従い「弱く」なります。
理由は強いと納得できるレベルのドロースペルやアドバンテージを取るエンジンがないからで、救いの神として降臨したミューズの囁きはバイバックで6マナ、ここからバイバックでアドバンテージ逆転だ!てところでヘルカイトの影が結構はっきりとちらついたり。
このとき一回なら差し戻しで時間稼ぎができるでしょうが、じゃあ次はどうするの?と。
差し戻しは皆さんの言う通り強いです。ただし「パートナー」がいる場合に限り。
例えば青緑ならクリーチャーやダメージそのものでしょう。詰めの一手を撃つ段階での差し戻しはまさに勝負を左右します。が、現状のパーミッションにとっては組み合わせてやる相手がいない。
逆に言うと、組み合わせてあげれる「何か」が見つかれば、差し戻しは4枚確定になると共にパーミッションは完全復活を遂げると思います。もっともそれが何かはまだ全く分かりませんが。
もしかして、推奨派の方々はカウンターヘビーな構成じゃあないのでは?古きよき時代のころから言われているような「パーミッション」型構成で、差し戻しが生きるようなデッキをお持ちの方がいれば、参考のためにぜひ教えてくださいw。