エクステンデッドの動向?
2008年1月13日 Extended
【A3】
Remi.dec(相殺独楽ゴイフ)は、プロツアーを制してから現在に到るまで、それほどバージョンアップはしていないように見える。練り込まれすぎて動かしようの無いスロットもあるのは確かだ。《相殺》&《独楽》のコンボと、《十手》にバックアップされた《タルモゴイフ》は勝利を約束してくれる。しかし、メタに合わせて変えるべきスロットもある。チャピンの挙げていたレシピは、もっと攻撃的な青単対策に特化していて、かなり極端なアーキタイプだと言える。
なので替わりに、私がもうちょっと標準的にチューンアップしたリストを挙げてみよう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:13
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
3《粗石の魔道士/Trinket Mage》
2《墓忍び/Tombstalker》
スペル:27
3《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《呪文嵌め/Spell Snare》
3《相殺/Counterbalance》
4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
3《思案/Ponder》
3《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
3《金属モックス/Chrome Mox》
土地:20
1《激浪の研究室/Riptide Laboratory》
1《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《繁殖池/Breeding Pool》
1《湿った墓/Watery Grave》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
1《蒸気孔/Steam Vents》
4《島/Island》
1《沼/Swamp》
サイドボード:15
4《虚空の力線/Leyline of the Void》
4《鋼の壁/Steel Wall》
4《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《弱者の石/Meekstone》
1《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
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このレシピでは、大きく3つの変更点がある。1つ目は《不忠の糸》ではなく《ヴィダルケンの枷》を使っていること。《不忠の糸》では、本当に奪いたいものを奪えないことがあるからだ。環境には《タルモゴイフ》だけでなく、《メロク》や《ドラン》や他にもコストが高くてパワーが低い生物が居るのだ。確かに対Zooなどで《枷》が遅すぎるのはその通りだが、だからと言ってこのマッチアップで《不忠の糸》を引いたからそれほど勝利に貢献するとは言えないので、《枷》の正当性は評価してもらえると思う。
2つ目としては、《思案》を加えたことだ。これは《独楽》や《フェッチ土地》と組み合わせると使い勝手の良いカードだ。ヴィンテージにおいてさえ、1ターン目は《渦巻く知識》より《思案》が欲しいことがあるのだ。このデッキでも、同様に、初手にマナが少ない手札をキープした時など、3枚分の他にシャッフルできる保険がついた《思案》のありがたみが分かるだろう。
3つ目は、《墓忍び》の追加だ。コイツは環境の除去にそれなりに耐性があり、それでいてカウンターを掻い潜れるくらいには軽いコストで出せる。黒白緑や青緑やZooが《墓忍び》を除去するのは困難だし、信頼できるフィニッシャーがデッキに入ってると安心感がある。私はこういったスロットに《メロク》を入れるのもけっこう好きなのだが、たいていの場合フルタップか1マナ程度オープンで出す羽目になり、能力を活かしきれない。除去にスタックして5-6体トークンを出すなんて、ついぞやってない。なので、わずか2マナで出せる《墓忍び》は貴重なわけだ。《墓忍び》と言えば、墓地を大量に消費してしまう負のシナジィや、《闇の腹心》との相性が気になるところだが、それも《独楽》や《思案》のバックアップでなんとかなる。
Zoo対策として、オリジナルのRemi.decでは2ターン目の《相殺》と、序盤の《十手》を用意している。私は、加えて《呪文嵌め》を使い、《十手》のスロットを増やし、序盤のテンポのロスを若干緩和した。サイドボードからは《鋼の壁》を加え、ZOOや黒白緑の猛攻への備えとした。これは《仕組まれた爆薬》に比べてずっと軽いので、序盤では非常に効果的だ。タフネス4は火力で焼くのが困難であり、《電結の荒廃者》を除く殆どの生物を止める事ができる。万一火力で焼かれても、ライフ4点分を救ったと考えれば安いものだろう。最悪なのは《古の遺恨》をサイドインされて割られることだが、それにしても2マナで1マナを対処するというテンポアドバンテージと、後に続く《十手》や《枷》の分のアーティファクト破壊を使わせたと言う点で及第点な働きだろう。
サイドボードに1枚ずつ散らしたカードは、主に巨大生物対策で、メインに入りきらなかったものだ。これらのうち2つは《粗石の魔道師》でサーチできる。《エイヴンの思考検閲者》もサイドの選択としてはかなり魅力的で、墓地活用型のデッキより白暦伝のほうがメタ的に多いのならかなり現実味を帯びてくる。
私の経験では、Remi.decは対Zooにかなりキツくて1ゲーム目はまず落とすだろう。サイドボード後もそれほど楽ではなく、勝つとしてもかなりギリギリになる。緑系のデッキ相手にはだいたい楽なゲームで、《独楽》&《相殺》状態になればかなり勝ちに近い。しかし、終盤まで長引いてしまうと《不敬の命令》や《起源》による循環エンジンの脅威に晒されるだろう。
Remi.dec(相殺独楽ゴイフ)は、プロツアーを制してから現在に到るまで、それほどバージョンアップはしていないように見える。練り込まれすぎて動かしようの無いスロットもあるのは確かだ。《相殺》&《独楽》のコンボと、《十手》にバックアップされた《タルモゴイフ》は勝利を約束してくれる。しかし、メタに合わせて変えるべきスロットもある。チャピンの挙げていたレシピは、もっと攻撃的な青単対策に特化していて、かなり極端なアーキタイプだと言える。
なので替わりに、私がもうちょっと標準的にチューンアップしたリストを挙げてみよう。
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クリーチャー:13
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
3《粗石の魔道士/Trinket Mage》
2《墓忍び/Tombstalker》
スペル:27
3《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《呪文嵌め/Spell Snare》
3《相殺/Counterbalance》
4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
3《思案/Ponder》
3《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
3《金属モックス/Chrome Mox》
土地:20
1《激浪の研究室/Riptide Laboratory》
1《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《繁殖池/Breeding Pool》
1《湿った墓/Watery Grave》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
1《蒸気孔/Steam Vents》
4《島/Island》
1《沼/Swamp》
サイドボード:15
4《虚空の力線/Leyline of the Void》
4《鋼の壁/Steel Wall》
4《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《弱者の石/Meekstone》
1《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
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このレシピでは、大きく3つの変更点がある。1つ目は《不忠の糸》ではなく《ヴィダルケンの枷》を使っていること。《不忠の糸》では、本当に奪いたいものを奪えないことがあるからだ。環境には《タルモゴイフ》だけでなく、《メロク》や《ドラン》や他にもコストが高くてパワーが低い生物が居るのだ。確かに対Zooなどで《枷》が遅すぎるのはその通りだが、だからと言ってこのマッチアップで《不忠の糸》を引いたからそれほど勝利に貢献するとは言えないので、《枷》の正当性は評価してもらえると思う。
2つ目としては、《思案》を加えたことだ。これは《独楽》や《フェッチ土地》と組み合わせると使い勝手の良いカードだ。ヴィンテージにおいてさえ、1ターン目は《渦巻く知識》より《思案》が欲しいことがあるのだ。このデッキでも、同様に、初手にマナが少ない手札をキープした時など、3枚分の他にシャッフルできる保険がついた《思案》のありがたみが分かるだろう。
3つ目は、《墓忍び》の追加だ。コイツは環境の除去にそれなりに耐性があり、それでいてカウンターを掻い潜れるくらいには軽いコストで出せる。黒白緑や青緑やZooが《墓忍び》を除去するのは困難だし、信頼できるフィニッシャーがデッキに入ってると安心感がある。私はこういったスロットに《メロク》を入れるのもけっこう好きなのだが、たいていの場合フルタップか1マナ程度オープンで出す羽目になり、能力を活かしきれない。除去にスタックして5-6体トークンを出すなんて、ついぞやってない。なので、わずか2マナで出せる《墓忍び》は貴重なわけだ。《墓忍び》と言えば、墓地を大量に消費してしまう負のシナジィや、《闇の腹心》との相性が気になるところだが、それも《独楽》や《思案》のバックアップでなんとかなる。
Zoo対策として、オリジナルのRemi.decでは2ターン目の《相殺》と、序盤の《十手》を用意している。私は、加えて《呪文嵌め》を使い、《十手》のスロットを増やし、序盤のテンポのロスを若干緩和した。サイドボードからは《鋼の壁》を加え、ZOOや黒白緑の猛攻への備えとした。これは《仕組まれた爆薬》に比べてずっと軽いので、序盤では非常に効果的だ。タフネス4は火力で焼くのが困難であり、《電結の荒廃者》を除く殆どの生物を止める事ができる。万一火力で焼かれても、ライフ4点分を救ったと考えれば安いものだろう。最悪なのは《古の遺恨》をサイドインされて割られることだが、それにしても2マナで1マナを対処するというテンポアドバンテージと、後に続く《十手》や《枷》の分のアーティファクト破壊を使わせたと言う点で及第点な働きだろう。
サイドボードに1枚ずつ散らしたカードは、主に巨大生物対策で、メインに入りきらなかったものだ。これらのうち2つは《粗石の魔道師》でサーチできる。《エイヴンの思考検閲者》もサイドの選択としてはかなり魅力的で、墓地活用型のデッキより白暦伝のほうがメタ的に多いのならかなり現実味を帯びてくる。
私の経験では、Remi.decは対Zooにかなりキツくて1ゲーム目はまず落とすだろう。サイドボード後もそれほど楽ではなく、勝つとしてもかなりギリギリになる。緑系のデッキ相手にはだいたい楽なゲームで、《独楽》&《相殺》状態になればかなり勝ちに近い。しかし、終盤まで長引いてしまうと《不敬の命令》や《起源》による循環エンジンの脅威に晒されるだろう。
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