さて、ファイナルズ前後のメタの変遷について語ってみようかと思う。あ、ちなみにスタンダードの話だけね。まず、今年のファイナルズを総括すると「緑ビーコンデッキの台頭」、これに尽きるのではないかと思う。

ファイナルズ予選(関東・中部)の段階から、本戦へのメタゲーム推移は以下のような感じ。

☆予選の段階でのメタゲーム

Tier1
 親和
 トロン

Tier1.5
 黒緑デスクラウド
 ポンザ
 
Tier2
 青緑コン
 赤緑コン

この段階ではワークスはまだTier2にすら入ってきてなかったが、関東予選では数名の本戦出場者を輩出した。この段階での、いわゆる“勝ち組”を挙げるとすればこのデッキ。また、緑ビーコンにおいては(県選手権で若干存在したものの)全くのメタ外であった。

☆ファイナルズ本戦でのメタゲーム

Tier1
 親和
 緑ビーコン

Tier1.5
 ワークス
 トロン
 黒緑デスクラウド
 
Tier2
 ポンザ
 青緑コン
 赤緑コン

本戦間近の頃、MOの影響からか緑ビーコンは急激に数を増やしてTier1に登り詰め、しかも、ファイナルズ本戦では“勝ち組”となった。同様にワークスも“勝ち組”であり、意外と多くの強豪がこのデッキを選択した。逆に“負け組”だったのがトロンとポンザ。特にトロンは、緑系の対策カード(《すき込み》や《忍び寄るカビ》)の影響をモロに受けた上に、ワークスに対する脆弱性も露呈してしまった。

この結果から、今後のローカル大会シーンでは緑ビーコンと親和を中心にメタが展開されていくのではないかと予想される。トロンはその絶対数が減り、ワークスは人気上昇。あとは、ボチボチ普通。きっとそんな感じ。

さて、ファイナルズ最大のメタ的見所といえば、初日全勝の2つの青系デッキ。そう、青単マグピーと青赤マーチの存在である。これらのデッキについて考察してみよう。
一般的に、青主体のデッキ(緑主体の青緑コンはこの限りにあらず)は、緑ビーコンに対して非常に強い。青主体のデッキは、青いマナベースがしっかりしているので土地破壊の効果が薄く、また、《創造の標》《粗野な覚醒》等の数少ないマスカンを狙い撃ちしやすい。よって、緑ビーコンが台頭してくるメタにおいては、非常に有効な選択肢となりうるだろう。

ちなみに、青単マグピー及び青赤マーチの特徴としては、
 ・青単マグピーは、トロンに強く親和に弱い(たーはくん型の場合)
 ・赤青マーチは、親和に強くトロンに弱い
という感じである。今後のメタゲームを鑑みるに、赤青マーチの方が適してそう、というのが私論だ。
----------パイマスター

ソース:
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=8613

やぁ久しぶり。
と、言っても覚えていない読者も多いだろうから改めて自己紹介。ちょうど去年の今頃、「MOでのミラディンアンコモンソート」を投稿したパイマスターだ。
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=6475
この記事では、ちょっとした私見を挿んだり、前後に記事を書いたりしたけど、結局書きたかったのはソーティングそのものについてだった。さて、今回の神河物語でも、同様にソート記録を採る事ができたので発表してみようと思う。この記録の執筆に際しては、オレ自身の多数のドラフト経験と同量くらいの、友人の助け、数々のMOプレイヤーの協力があったことを付記しておく。

残念ながら、今回のソートについてオレがコメントすることは多くない。ソートをどう使えゃ良いかなんてのは、ミラディンのときの記事に書いといたんで、そっちを見てくれ。MOでのソーティングは、完全なループになっていて、プレミア(フォイル)の処理なんかは通常どおり、そして紙媒体のリアルのソートとは完全に別物だ。ここは注意して欲しい。神河物語では、ミラディンほどアンコモンの爆弾カードが多くない。しかし、《影の舞い》《亡霊の牢獄》《〜の本殿》《空民の学者》なんかは初手取り級のポテンシャルがある。だから、これら周りのソートを覚えておけば、2手目でアンコ抜けのときに、上家のピックを推測できるはずだ。ソート知識があれば、上下家のシグナルを読み易くなるから、そんな時は有利だろう。
↓これがMOでのアンコソートだ。

《鼠の骨読み/Nezumi Bone-Reader》
《無垢の神/Innocence Kami》
《伍堂の大槌、天鎖/Tenza, Godo’s Maul》
《強風の力/Gale Force》
《血の儀式/Blood Rites》
《夜陰の本殿/Honden of Night’s Reach》
《嵐の種父/Sire of the Storm》
《今田の旗本/Konda’s Hatamoto》
《影の舞い/Dance of Shadows》
《半弓/Hankyu》
《宝珠編みの蜘蛛/Orbweaver Kumo》
《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》
《鬼の憑依/Oni Possession》
《地揺すり/Earthshaker》
《優雅な達人/Graceful Adept》
《花の神/Hana Kami》
《野太刀/No-Dachi》
《蝋燭の輝き/Candles’ Glow》
《悪忌の蝕み屋/Akki Underminer》
《根走り/Rootrunner》
《邪魔/Hinder》
《清浄/Cleanfall》
《横殴り/Sideswipe》
《せし郎の娘、さ千/Sachi, Daughter of Seshiro》
《九輪杖/Nine-Ringed Bo》
《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》
《押しつぶし/Squelch》
《奇妙な転置/Strange Inversion》
《内臓捻りの鬼/Gutwrencher Oni》
《生網の本殿/Honden of Life’s Web》
《松の頂の峰/Pinecrest Ridge》
《新参の武士/Bushi Tenderfoot》
《狂気の神/Kami of Lunacy》
《思考の鈍化/Dampen Thought》
《大蛇の卵張り/Orochi Eggwatcher》
《霊都の灯籠/Reito Lantern》
《苦痛の神/Pain Kami》
《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》
《統制のオーラ/Aura of Dominion》
《血の語り部/Blood Speaker》
《空民の予見者/Soratami Seer》
《平穏な庭園/Tranquil Garden》
《血の信徒/Initiate of Blood》
《食い込む疫病/Swallowing Plague》
《鉱石喰らい/Ore Gorger》
《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》
《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》
《頂雲の湖/Cloudcrest Lake》
《沼居ののけ者/Numai Outcast》
《泥穿ち/Soilshaper》
《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》
《激憤の本殿/Honden of Infinite Rage》
《正気への葛藤/Struggle for Sanity》
《杉の力/Strength of Cedars》
《名誉に磨り減った笏/Honor-Worn Shaku》
《血に飢えた大峨/Bloodthirsty Ogre》
《孤独の守護者/Guardian of Solitude》
《来世への旅/Otherworldly Journey》
《熊野の学徒/Kumano’s Pupils》
《洞察力の花弁/Petals of Insight》
《侍の処罰者/Samurai Enforcers》
《水まといの洞窟/Waterveil Cavern》
《彼方蒔/Horizon Seed》
《蟲の饗宴/Feast of Worms》
《空民の鏡術士/Soratami Mirror-Mage》
《マナの地鳴り/Mana Seism》
《緊急時/Time of Need》
《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》
《灯籠の灯る墓地/Lantern-Lit Graveyard》
《千脚の神/Thousand-legged Kami》
《希望の盗人/Thief of Hope》
《山崎兄弟/Brothers Yamazaki》
《いましめの切断/Cut the Tethers》
《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》
《宮殿の野の神/Kami of the Palace Fields》
《翡翠の彫像/Jade Idol》
《不気味な行列/Eerie Procession》
《怒りの狂乱/Blind with Anger》
《痛めつける鬼/Painwracker Oni》
《精霊の学び手/Student of Elements》
《返礼/Reciprocate》
《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《悪忌の石炭投げ/Akki Coalflinger》
《寄せ餌/Lure》
《空民の学者/Soratami Savant》
《花火破/Hanabi Blast》

リアルでは、色のパターン順に並んでいるががあるが、MOではそれが無い。同じ色のカードが隣り合ってはいないけど、1個挟んで同じ色って所はあるから、パックを開けた時に同色のアンコが入ってることもあり得る。

また、リアルのカード程はパワーカードが散っていないのも特徴だ。コモンはCソートにパワーカードが集中してるから、どのパックにも均等に使えるカードと使えないカードが入ってる。だけど、アンコはそんなのお構いなしだ。《泥穿ち》《亡霊の牢獄》《激憤の本殿》のパックで贅沢に悩むこともあれば、《水まといの洞窟》《彼方蒔き》《蟲の饗宴》ってパックで目が腐ることもある。(オレはこの組み合わせ30回以上見たぜ。統計とか確率とか超越してるとしか思えない。)

コレ全部覚えるのが苦痛だってぇなら、強いカードの周辺だけ覚えとけばいい。例えば、オマエがアンコ抜けのパックの2手目で《花火破》を取ったんなら、上家は《空民の学者》を取って青に向かっていると、そういった寸法だ。じゃあ、よいドラフトを!
(こっからは、カバ雄のコメント)

僕も神河出たとき、6Box分くらいアンコソート記録したけど、そん時の結果からの推論。神河のアンコソートは、3枚続きじゃなくて、2枚と1枚の複合っぽい。ちょうど、コモンにA・B・Cソートがあるように、アンコにもそれが在る。判りにくいんで図解すると

 コモン ← ? ? ? → レア

という順で、アンコ???があるとすると、?と?が一つのソート、?は独立したソートっぽい。コレはあくまで推論だけどね(じゃなきゃ、アンコソートが6列以上ないと説明つかない)。

で、けっきょく何が言いたいかって、神河物語はソート解析が無駄ってこと。アンコモンをして、たった3枚のところを2つのソートに分けてるし、コモンなんて強力なカードをCソートに集めている。だから、コモン抜け・アンコモン抜けがあっても、上家が何ピックしたか断定しにくい。

コモンCソートで覚えておいて役に立ったのは
 《空民の鏡守り/Soratami Mirror-Guard》
 《山伏の炎/Yamabushi’s Flame》
 《蛾乗りの侍/Mothrider Samurai》
のところと、
 《空民の鏡守り/Soratami Mirror-Guard》
 《氷河の光線/Glacial Ray》
 《蛾乗りの侍/Mothrider Samurai》
のところ。つまり、《蛾乗り》と《鏡守り》が一緒に流れてきたら、上家は赤スタートとか、そんくらい。

ちょっと話が逸れたけど、まぁ神河物語はソート覚えなくていいかな。プレミアイベント的に見ても、日本選手権はロチェだし、ブードラのPTは7月のロンドンだしね。

思うに、こんな猫も杓子もソート、ソート言い出したのはミラディンから。ミラディンブロックは茶ピックがあり得て、ソートを知らないと上家の色すら読めないから、ソート知識は必須だった。でも、神河物語なら、ちょっとやり込めば最低でも上下家の色くらいは読めるはず。だから、もうソート知識云々ってのは、それほど必要じゃない。強くなるための方法論なんて、フォーマット変わればリセットされるってことを、WotCは言いたかったんじゃないかな。
こんばんわ。空想科学理論研究家のカバ雄です。今宵もソリューションという名の妄想をお茶の間にお届けいたします。

テーマは「現代メタゲームにおける《亡霊の牢獄》の有効性」についてです。前回の放送では、ファイナルズ後のメタゲームの変遷を妄想予測しましたが、今回はその応用編となります。

現状のメタ内デッキを調査してみると、『フィニッシュを大量アタックに頼っている』という特徴が浮かび上がってきます。緑コンの《創造の標》《粗野な覚醒》しかり、ワークスの《マイアの保育器》、青コンの《曇り鏡のメロク》などなどですね。メタの本命たる親和も、主な勝利パターンは序盤の大量展開によるテンポアタックです。

では、このようなメタゲーム環境において、《亡霊の牢獄》の有効性を検証してみましょう。

まず、対親和では《亡霊の牢獄》+《機械の行進》ロックは明確な勝ちパターンとして成立します。《亡霊の牢獄》の欠点として、「高パワー生物による一点突破に弱い」点が挙げられますが、対親和での《頭蓋囲い》の存在は非常に脅威的です。しかし、《機械の行進》により《頭蓋囲い》が生物化してしまうので装備が成立しません。また、《機械の行進》のマナロックにより土地が伸びませんので、《亡霊の牢獄》によるロックが緩むこともありません。よって、即座に親和を投了に追い込める程のインパクトをもたらします。

では、対緑コンではどうでしょう。《亡霊の牢獄》は相手の《粗野な覚醒》を完全な無駄カードに追い込み、《創造の標》の効果も半減させます。マナソースが豊富な緑コンでは、それでも《亡霊の牢獄》を乗り越えて生物の突破を許してしまうかもしれませんが、緑コンの生物は1匹1匹の粒が小さく、致命的な打撃にはなりません。不死生物化した《ダークスティールの鋳塊》や《清純な生物》によるブロックで簡単に凌げます。

対ワークスでは、あまり《マイアの保育器》までつながれるのを許してしまうのもアレですが、トークンによるフルアタック戦略は《亡霊の牢獄》→《神の怒り》で対処できます。

このような検証から、《亡霊の牢獄》はメタゲーム上非常に有効であると評価できるのではないでしょうか。

それでは、有効性が確認できたところで実際にデッキの設計に入りましょう。
まず、ベースとなるのは、過去に何度か取り上げた青白DS抹消です。マイコシンス型でない理由は、緑の隆盛を鑑みてアーティファクト破壊に脆弱な要素を取り除きたかったからです。そう、アーティファクト破壊の対象を一切入れないことにより、相手の《酸化》《ヴィリジアンのシャーマン》を潜在的に無駄カードに仕立て上げる戦略です。

ある程度ベースが固まっているデッキですので、あまり弄るところは在りませんが、変更点として重要なのがフィニッシャーの選定です。過去の青白DS抹消はフィニッシュを《機械の行進》+《ダークスティールの鋳塊》コンボに頼ってましたが、《頭蓋の摘出》で《機械の行進》を抜かれる可能性を考えると非常に危険です。よって追加のフィニッシャーを3枚程度用意するのですが、ここは、ファイナルズの大磯さんの青赤ノン抹消を倣って、生物2+《袖の下》1という構成にしてみます。生物の部分は、対緑において《北の樹の木霊》すら受け止めるスペックを買って《清純な天使》を選びました。《曇り鏡のメロク》も魅力的(メロク的?)ですが、《抹消》との相性の悪さを苦慮して不採用となりました。

あとは《抹消》の枚数の決定を行いましょう。過去の事例を紐解くと、2枚が適量のようですが、大磯さんのメタゲームに見るように、現環境の《抹消》の重要性は非常に低いとも言えます。ただ、青系デッキの存在も否めないので、1枚程度のメイン採用が適量だと判断しました。1枚あるだけでプレイングの締まりがぜんぜん違いますからね。

第2回に続きます。
では、出来上がったデッキを見て頂きましょう。

クリーチャー3
 2:《清純な天使/Pristine Angel》
 1:《袖の下/Bribery》

スペル33
 4:《卑下/Condescend》
 3:《邪魔/Hinder》
 4:《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》
 4:《機械の行進/March of the Machines》
 4:《神の怒り/Wrath of God》
 1:《抹消/Obliterate》
 2:《原野の脈動/Pulse of the Fields》
 4:《ダークスティールの鋳塊/Darksteel Ingot》

 4:《血清の幻視/Serum Visions》
 3:《知識の渇望/Thirst for Knowledge》

土地24
 4:《ミラディンの核/Mirrodin’s Core》
 2:《沿岸の塔/Coastal Tower》
 8:《平地/Plains》
 10:《島/Island》

サイドボード15
 4:《秘宝の障壁/Relic Barrier》
 1:《邪魔/Hinder》
 3:《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
 1:《抹消/Obliterate》
 2:《袖の下/Bribery》
 4:《呪師の弟子/Jushi Apprentice》

《原野の脈動》は久しく見なかったカードですが、《天使》をアンタップさせるために採用しました。緑系デッキによく効きます。カウンターのスロットは7枚と押さえ気味です。このデッキはパーミッションではなく、コントロール/ロックに分類されるので、あまり多くカウンターを積んでも撃つ隙がないでしょう。《死の雲》《歯と爪》などの真に脅威となるカードだけカウンターできる量で充分なのです。

《血清の幻視》はカルステンが酷評していましたが、それはあくまでパーミッションデッキでのことです。より早くロック要素を掘り進まなければならないこのデッキでは、なかなかの選択肢です。また《知識の渇望》は、捨てるアーティフアクトがない点で《集中》の方が優れて見えるかもしれませんが、《天使》をアンタップできる可能性により選定しました。

それでは、最後にマッチアップ解析を行います。

◎親和
 前述の《亡霊の牢獄》+《機械の行進》が突き刺さるため、非常に有利なマッチアップです。相手のセットランドが茶土地だった時点で、「ムフフ・・」と心の中でほくそ笑んで下さい。メインでボッコ、サイド後でフルボッコです。

○緑コン
相手は茶破壊や《粗野な覚醒》と、無駄カードを大量に抱えている点で有利です。そう、《亡霊の牢獄》さえ張れば、フルタップでの《清純な天使》キャストすら肯定されるのです。サイド後の《呪師の弟子》は、除去の少ない緑コンにいやらしく効きます。

△黒緑デスクラウド
《亡霊の牢獄》ストラテジーがあまり効かないないため、そこまで有利とはなりません。《鼠の短牙》などの手札破壊まで積んでいると、かなり辛いです。ただし、《死の雲》と《黒瘴》さえ弾けば脅威となるスペルは多くないので戦えないことはないです。

◎ワークス
《機械の行進》を張るタイミングさえ間違えなければ負ける要素が見当たりません。相手が2ターン目に《タリスマン》を置いたら心の中で「ムヒョー♪」と小躍りして下さい。サイド後は《秘法の障壁》で相手の青マナを寝かせられるので更に有利です。

○ポンザ
2ターン目に撃てるカウンターが少なめなので、先手を取られるとテンポに巻き込まれて死亡します。序盤さえしのぎ切って場が安定してしまえば、あまり不利な要素はありません。

△赤緑コン
序盤のランデスで青マナを絞られてフィニッシャーを通されるのが主な負けパターンです。《血清の幻視》を撃つタイミングをきちんと考え、《マナ漏出》を匂わせるプレイングなどで、序盤を凌いで下さい。《亡霊の牢獄》でとめて《神の怒り》で流すのが基本です。

×トロン
トロンは環境に居ないと割り切って、このデッキをトーナメントに持っていって下さい。いろいろサイドインしても、勝率が5割を上回ることはないでしょう。当たったらご愁傷様ということでひとつ。

○青緑コン
ほぼ緑コンと々理由で勝てます。ただ、カウンターの分、若干《天使》が出しにくいのでタイミングを見計らって下さい。

如何でしょうか。《亡霊の牢獄》を使ってみたくなってきませんか?
メタゲームの上で、《亡霊の牢獄》の有効性を理解して頂けたところで今回の空想科学理論講座を終了させて頂きます。それでは、また会う日まで。

参考資料:
大磯さんのの青赤ノン抹消
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/bd157
カイ・ブッディの青赤抹消
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds04ja/blog1#8
フランス選手権04トップ8の青白抹消
http://www.brainburst.com/db/deck.asp?deck_id=4285
こんなんやっても、1ヵ月後には赤っ恥かくこと確定なんですが、まぁそこはそれです。カバ雄さんてば、言わずにはいられない訳でして。あ、引用はWisdom Guildさんからでふ。

☆Hokoriと白ウィニー編
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Hokori, Dust Drinker (2)(白)(白)
伝説のクリーチャー ― スピリット(Spirit)
土地は、それらのコントローラーのアンタップ・ステップの間にアンタップしない。
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは自分がコントロールする土地を1つアンタップする。
2/2
---------------------------------------------
「白ウィニーなんてゲドン無いと勝てませんよ」とよく言われていますが、じゃあ《Hokori》加入で白ウィニー強くなるんですかいねぇ? まぁ、今の白ウィニーの低マナ域充実っぷりは過去最高ですし、ウィニーのラッシュからの《Hokori》ってのはわりと強いと思います。1ターン目《モックス》→《急報》、2ターン目《栄光の頌歌》、3ターン目《Hokori》だったら流石に勝てますよ。しかも、何気にエンドに《来世への旅》を《Hokori》に撃つと自分の土地アンタップしたりとかできますし。

ただまぁ、《Hokori》と装備品って相性悪いですし、《ちらつき蛾の生息地》とも相性悪いですし、忍術の起点に白ウィニーをってのもやっぱり《Hokori》と相性悪いですねぇ。組むとしたら、《栄光の頌歌》型の低マナ型ウィニーに、《Hokori》メイン2枚って所ではないでしょうか。《Hokori》さんってば、親和には効きませんがトロン対策・緑コン・青系に良く効くのでメイン&サイド合わせて4枚は必要なわけで、使用頻度考えると1000円くらいでしょうかねぇ? 立ち位置的には《罰する者、ゾーズー》に似てます。

☆Patron of the Moonとメロク編
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Patron of the Moon (5)(青)(青)
伝説のクリーチャー ― スピリット(Spirit)
Moonfolk Offering(あなたは、このカードをあなたがインスタントをプレイできるときならいつでも、ムーンフォーク(Moonfolk)を生け贄に捧げるとともに、このカードと生け贄に捧げられたムーンフォークの間のマナ・コストの差分を支払うことでプレイしてもよい。マナ・コストは色も含む)
飛行
(1):あなたの手札にある土地カードを最大2枚まで、タップ状態で場に出す。
5/4
---------------------------------------------
このカード自体は大したこと無いです。でも、このカードのせいで値段が急騰しそうなカードがあります。それが《曇り鏡のメロク》です。そう、《Patron of the Moon》は、《メロク》のデッキ4枚投入を肯定してしまうのです。だってそうでしょ? ポケモン進化させるには種ポケモンが必要なわけでして、しかも種ポケモン自体はかなりポテンシャル高いんですよ。

あれですアレ。激動サイカにおける《サイカ》が《メロク》で、《激動》が《Patron of the Moon》。だから、《Patron of the Moon》はデッキに入って2枚くらい。値段もきっと400円くらい。でも、《メロク》が値段高騰して1200円くらいになったりとかしそうな気がします。
 
☆FrostlingとGenju of the SpiresとRDW編
---------------------------------------------
Frostling (赤)
クリーチャー ― スピリット(Spirit)
Frostlingを生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。Frostlingはそれに1点のダメージを与える。
1/1
---------------------------------------------
Genju of the Spires (赤)
エンチャント(山)
(2):エンチャントされている山(Mountain)は、ターン終了時まで、依然として土地でもある赤の6/1のスピリット(Spirit)・クリーチャーになる。
エンチャントされている山が場から墓地に置かれるたび、あなたの墓地にあるGenju of the Spiresをあなたの手札に戻してもよい。
---------------------------------------------
こういうの見るとRDW組みたくなりますよね。《Frostling》が《モグの狂信者》で《Genju of the Spires》が《ボールライトニング》で、ってまんまな感じですねぇ。じゃあ組んでみますか。

 クリーチャー:20
 4《Frostling》
 4《炎歩スリス/Slith Firewalker》
 4《かまどの神/Hearth Kami》
 4《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》
 4《Genju of the Spires》

 スペル:16
 4《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》
 4《マグマの噴流/Magma Jet》
 4《爆片破/Shrapnel Blast》
 4《融合する武具/Grafted Wargear》

 マナソース:24
 4《金属モックス/Chrome Mox》
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 2《大焼炉/Great Furnace》
 1《血に染まりし城砦、真火/Shinka, the Bloodsoaked Keep》
 13《山/Mountain》

ほら簡単ですねぇ。サルカバでも組めました。嗚呼それにしても、《Frostling》がコモンで、《Genju of the Spires》がアンコで良かったです。神河謀反発売直後のトーナメントはコレ持ってこ、と思います。
いやまぁ、あまりに更新しないのもアレなんでちょっとした小咄を。
最近大爆笑した記事ってんで、PTコロンバスで漢(をとこ)らしいスニークアタックで出場したマニュエル・バーバンドのレポ(&構築論とか)。

Creating Combo Decks
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4690

デッキはこんな感じ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
スニークアタック  Manuel Bevand
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4《弧炎撒き/Arc-Slogger》
1《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing》
1《火口の乱暴者/Crater Hellion》
4《セラのアバター/Serra Avatar》
4《共生のワーム/Symbiotic Wurm》

4《騙し討ち/Sneak Attack》
4《裂け目の突破/Through the Breach》
4《ギャンブル/Gamble》
4《血清の粉末/Serum Powder》
2《最後の賭け/Final Fortune》
4《煮えたぎる歌/Seething Song》
4《金属モックス/Chrome Mox》

4《裏切り者の都/City of Traitors》
4《水晶鉱脈/Crystal Vein》
4《鋭き砂岩/Sandstone Needle》
2《Dwarven Ruins/ドワーフ都市の廃墟》
6《山/Mountain》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(サイドは略。どーしても見たい人は↓を見よう
http://www.brainburst.com/db/deck.asp?deck_id=4844

で、何がオモロかったかってぇと6ラウンド目のオジプ・レベドウィッツ(TOGITサイカ)との試合。


  私 1ターン目:《山》。エンド。
  彼 1ターン目:《汚染された三角州》。エンド。
  私 2ターン目:《山》。エンド。
  彼 ターンエンドに《三角州》サクって《渦巻く知識》。
  私 キラーン☆
    《最後の賭け》。追加ターン。
    《裏切り者の都》、《煮えたぎる歌》。
    《裂け目の突破》キャスト。
    出てきたのは《セラのアバター》。
  彼 あqwせdrftgyふじこlp;@:

  

な? な? 面白いっしょ? 爆笑するっしょ?
ってなことを今日ツレに話したら、「ふーん」って顔された。どうやら僕の笑いのツボは他人とはズレてるらしい。

PT名古屋

2005年1月27日
欠席します。

仕事忙しくて無理っス。
PTQで踏み潰した英霊の皆様、ごめんなさい。

出場される皆様、ご健闘を仙台の地よりお祈り申し上げておりまする。
懲りずにまた語ってみます。っつっても、ありきたりな「《香杉の源獣/Genju of the Cedars》強いですねー」みたいな評価なんて誰も求めてないでしょうから、ちょっと穿った見方をしてみますね。

《不快な群れ/Sickening Shoal》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Sickening_Shoal
現状、過大評価されているカードです。使えないって程弱くはないですが、トップレアと呼ぶにはあまりにもイマイチです。やっていることは所詮「クソ重い単体除去」か「1:2交換」の2択なんですよ。質の悪い2択の抱き合わせって意味では、前評判だけ高かった《暗黒への突入》と大して変わらないと思います。

そもそもカバ雄の考えるトップレアの条件とは
?どんなデッキにでも入るタイプ
 e.x.《リシャーダの港》《金属モックス》
?使うとしたら4枚使うタイプ
 e.x.《電結の荒廃者》《獣群の呼び声》
のいずれかです。《不快な群れ》はこのどちらにも当てはまりません。

ピッチで使える除去が環境に与える影響ってのが大きいのは認めます。でも、運用できるデッキが限られすぎな上に、デッキに入って2枚程度っつーのは如何なものでしょうか。なので、お値段の方も最終的には600円程度じゃないかと予想します。

《手甲/Shuko》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Shuko
逆に、過小評価されていると思うカードです。なんでこんなに話題になって無いんでしょう?

親和相手に《骨断ちの矛槍》を使ったことのある方ならお解かり頂けると思いますが、装備コストのテンポってホントに重要です。曰く《矛槍》は「装備してる暇もない」。でも、《手甲》なら大丈夫です。1ターン目に出したら2ターン目に《炎歩スリス》に着けて殴れます。このテンポの良さはデカイですよ。
《手甲》は、漏れなく付け替えられるってことで、実はダメージの期待値が《骨断ちの矛槍》より上なんですよね。だって、《ちらつき蛾の生息地》や《源獣》シリーズにだって遺憾なく着けられるんですから。

え、お値段はって? 初期価格は兎も角、最終価格200円ってとこじゃないですか。アンコですし。ちなみに装備スキーなカバ雄さんは50円で既に12枚ほど押さえたそうです。莫迦ですね。

《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Umezawas_Jitte
よく《火と氷の剣》と比較されてますね。ただ、こと親和対策と考えるなら《十手》の方が優秀だと思います。《信奉者》をピンポイントで落とせれば良いんですからね。緑コンや白ウィニーなど相手のクリーチャーに触れにくいデッキでは重宝する装備品になる筈です。

あ、あと《十手》はダメージを与えないと蓄積カウンターが乗らないのに注意が必要です。《桜族の長老》に着けた時なんかはダメージスタック後に土地持ってくるか蓄積カウンター乗せるかで悩ましい選択になりそうですね。

伝説の装備品である、構築済みに入ってるなど《十手》が高くならない理由は色々ありますが、それでも600〜700円くらいはつきそうです。
《鼠の守護神/Patron of the Nezumi》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Patron_of_the_Nezumi
強いんですけど、デッキを選ぶカード(しかもかなり限定的)です。構築レベルで考えた場合、このカードを使うなら素でキャストすることなんて考慮してないでしょうから、最低でも《貪欲なネズミ》《騒がしいネズミ》の8枚体制なデッキに投入されることになります。確かに3ターン目《騒がしいネズミ》、4ターン目《鼠の守護神》てな回りをしたら超強いですし。

《鼠の守護神》は6/6。《爆片波》で落ちないタフネスと、相手の生物2体除去して3回殴れば勝てるパワー&能力という謎のスペックです。パーマネントが対戦相手の墓地に置かれるたびに誘発する能力も《死の雲》と相性良好。ただし、《死の雲》のサクる順番はクリーチャーの後に土地なので、《守護神》自身をサクってしまうと土地の分はライフルーズが発生しません。《死の雲》撃つときの計算は慎重にしませう。

まぁ、鼠デッキにしか入らない上に《十手》と同様の理由をもってるので、このカードも600円てところでしょう。

《意識の流れ/Stream of Consciousness》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Stream_of_Consciousness
スタンダードしかやらない人から見れば「ふーん」ってレベルのカードでしょう。しかし、ことエクテンになると、ぜんぜん意味合いの違ってくるカードです。青待望の墓地操作であり、しかも《狡猾な願い》経由でアクセスできるんです! もう《起源》墓地に落とされてガクガクブルブルしたり、《直観》をカウンターするか否かで悩む必要もありません。ダンシンググールやマッドネスが多い日も安心です。

お値段? ズバリ30円、その程度です。1枚持ってりゃ済みますし。

《血の手の炎/Flames of the Blood Hand》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Flames_of_the_Blood_Hand
これもエクテンでの影響が大きいカードです。Lifeに対するRDWのサイドボードカードとして、《硫黄の渦》との2択に悩むことでしょう。いったん張ってしまったらマナがかからない《硫黄の渦》に比べて、常に3マナオープンしてないといけない《血の手の炎》は微妙に見えるかもしれません。しかし、《浄化の印章》で割られない、相手が無限タフネスの生物をサクってから使えるなどの長所があり、まさに一長一短です。

スタンダードだったら、こんなカード使う前に《溶鉱炉の脈動》使いますね。よっぽど《赤の防御円》が流行ったら話は別ですが。なのでお値段はせいぜい50円ってとこでしょう。

〜 番外編 〜
《塩まき/Sowing Salt》
http://www.wizards.com/magic/autocard.asp?name=Sowing_Salt
フッハハハーっ。読めた、読めたぞ! 神河謀叛に《塩まき》を採録してトロンを壊滅に追い込み、神河救済で《輪作》採録してトロンも救済ってことだな。スタックで《輪作》して《塩まき》フィズります、みたいな。まさにマッチポンプ的三文芝居。あまりの感動っぷりにトロン使いも涙ちょちょ切れだ! フッハハハーっ。(←深読み)
BBのカイ・ブッディの謀叛レビュー赤編。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4883

《悪忌の略奪者》の構築での評価が高いんで見てみたら、エクテンのRDWで使えるとのこと。フェッチ土地8枚体制の上に《不毛の大地》+《略奪》だったら、ナチュラルに大打撃ですよ、みたいな。確かに《不毛の大地》で相手の土地縛りながら+2/+0されるんだもんなー。フムフムなるほど、やりおる。

あ、あとPTコロンバス王者のピエール・カナーリが親和v.s.メタ内デッキについて語ってる。マッチアップ毎のサイドボーディングなんかも書いてある丁寧な記事なんで、親和でPTQ出ようと思ってる人は目ぇ通しとくと良いかも。

Affinity Rules the World ----Pierre Canali
http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=4888

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