SCGにあったGAT(Gro-A-Tog)の記事を訳してみました。
↓こことか
http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/phi05ptq/0129sandiego
↓こことか
http://nekoyan.net/tournament/05/02/08_1.htm
http://nekoyan.net/tournament/05/02/08_3.htm
で、ちょくちょく勝ってるので、気になってた人も多いのではないでしょうか?

知らない人のために、ちょこっとだけ解説を入れときましょう。
Gro-A-Togは、数年前のエクテンシーズンを席巻したMiracle Groの正当な後継者で、いわゆる“カンスリ型”に分類されるデッキです。このデッキは、「1-2マナの軽量キャントリップを2枚デッキに入れるごとに、デッキから1枚土地を抜いて良い」という、“ゼロックス理論”に基づいて構築されています。この“ゼロックス理論”は、後半でのマナの引き過ぎを驚くほど緩和できる特徴があるため、熱烈なファンの多い戦略です。

また、Gro-A-Togはヴィンテージ(タイプ1)の大会でもちょくちょく見かけられるデッキタイプです。ヴィンテージでも活躍できるということ自体、デッキのポテンシャルの証明となるのではないでしょうか。メタ的な観点からも、「コンボと青コンが強いときは、カンスリかマルカか白ウィニー」という定石もあることですし、非常にオススメです。おりしも、Gro-A-Togは「アルーレンはお客さん」だそうですから、今のメタにぴったりかもしれませんね。

ただまぁ訳しといて言うのもなんですが、このGro-A-Tog。

正直、素人にはオススメしません。

このデッキを使いこなすには、親和並みのマリガンセンスと接触戦闘技術、サイカにおけるパンプ計算と殴るタイミングの判断、マッドネスに要するテンポとアドバンテージのバランス感覚、それら全てが必要です。そういったデッキを使いこなせて、しかもタイトなドロー選択をミスらずに続けられて、やっとGATって強いねと思えるようになります。
腕に覚えがあるなら、ぜひ組んで回してみて下さい。このデッキでTop8まで行けるんなら、かなりの腕前だって証明になりますよ。


  ・
  ・
  ・

あ、ちなみにカバ雄は物体なんで、欠片ほども使いこなせません。悪しからず。
---- アドリアン・シペール

ソース:
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=8709

Gro-A-Tog(以下GAT)がエクテンに帰って来た! この記事ではGATの素晴らしさと、俺のトーナメントレポートについて書くぜ。よろしくな!
俺のデッキをアルヴィン・チェンの↓のやつと比べると、スロットがごちゃごちゃしてるけど、これは細かい調整をした結果だ。仕様ってやつだ。大人の事情だ。気にスンナ。
http://www.starcitygames.com/php/news/expandnews.php?Article=8330
最近の調整でやっと納得のいく出来になったんだよ。このGATはスゴイぜぇ。環境のほとんどのデッキに対して50%以上の勝率で戦えるんだ。アルーレンやデザイア相手には、もっと勝率が良くなる。ほとんど、っつぅたのは、実は苦手なデッキもあるからだ。対マルカは相手がどんなバージョンであれ苦手だし、対白ウィニーに到っては最悪。勝率が20〜30%くらいなんでムカついて《紅蓮地獄》をサイドに入れたよ。

(そうそう、ちょっと余談だ)
『知ってっか? GATには3色バージョンと5色バージョンの2種類あんだ。このレポートでは5色の方を取り上げてる。この記事を読めば理由も納得してもらえると思うぜ。』

話を広げるために、俺とロブ・ワグナーは1月8日ののGPロンドンとGPティーレのトライアルにそれぞれ別々に参加することにした。トーナメント2日前になって、このデッキの製作者の一人ルディ・メジャーから「《モックス・ダイアモンド》1枚と《狡猾な願い》1枚が足りてない」ってなメールが来たんで、前日はカード集めに奔走したよ。幸い、ポール・ヴァン・デ・ガンが売ってくれたんで事なきを得た。

これが俺の使ったレシピだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 Gro-A-Tog  アドリアン・シペール
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:11
 4《クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryad》
 4《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
 3《サイカトグ/Psychatog》

スペル:28
 4《目くらまし/Daze》
 2《誤算/Miscalculation》
 2《ハルマゲドン/Armageddon》
 3《火+氷/Fire+Ice》
 1《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
 1《狡猾な願い/Cunning Wish》
 4《渦まく知識/Brainstorm》
 4《手練/Sleight of Hand》
 4《血清の幻視/Serum Visions》
 3《噴出/Gush》

マナソース:21
 4《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
 4《真鍮の都/City of Brass》
 4《汚染された三角州/Polluted Delta》
 3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
 5《島/Island》
 1《沼/Swamp》

サイドボード:15
 3《強迫/Duress》
 2《魔力流出/Energy Flux》
 2《仕組まれた疫病/Engineered Plague(UL)》
 1《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
 1《残響する真実/Echoing Truth》
 1《燻し/Smother》
 1《恐ろしい死/Ghastly Demise》
 1《陥没/Ensnare》
 1《酸化/Oxidize》
 1《呪われたトーテム像/Cursed Totem》
 1《紅蓮地獄/Pyroclasm》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

サイドボーディング予定

親和
+2《魔力流出》、+1《吸血の教示者》、+1《残響する真実》
+1《紅蓮地獄》、+1《燻し》、+1《恐ろしい死》、+1《酸化》
-3《サイカトグ》、-2《ハルマゲドン》、-2《誤算》
-1《狡猾な願い》

ゴブリン
+2《仕組まれた疫病》、+1《吸血の教示者》
+1《紅蓮地獄》、+1《燻し》、+1《恐ろしい死》
-3《サイカトグ》、-2《誤算》、-1《狡猾な願い》

Life
+2《仕組まれた疫病》、+1《吸血の教示者》、+1《燻し》
+1《紅蓮地獄》、+1《呪われたトーテム像》、+1《恐ろしい死》
-3《サイカトグ》、-1《ハルマゲドン》、-1《目くらまし》
-1《狡猾な願い》、-1《手練》

マッドネス
+1《吸血の教示者》、+1《燻し》
+1《呪われたトーテム像》、+1《恐ろしい死》
-1《サイカトグ》、-2《誤算》、-1《狡猾な願い》

デザイア
+1《吸血の教示者》、+3《強迫》、+1《酸化》
-1《サイカトグ》、-3《火/氷》、-1《狡猾な願い》

RDW
+3《強迫》、+1《仕組まれた疫病》、+1《吸血の教示者》
+1《紅蓮地獄》、+1《燻し》、+1《恐ろしい死》、+1《酸化》
-4《翻弄する魔道士》、-1《狡猾な願い》
-4《クウィリーオンのドライアド》

リアニメイター
+3《強迫》、+1《残響する真実》、+1《吸血の教示者》
+1《恐ろしい死》、+1《陥没》
-3《火/氷》、-1《狡猾な願い》、-2《ハルマゲドン》
-1《サイカトグ》

マルカ
+3《強迫》、2《火/氷》、-1《狡猾な願い》
(《トロールの苦行者》を積んでるなら、更に)
+1《吸血の教示者》、+1《呪われたトーテム像》
-1《目くらまし》、-1《火/氷》

セプター
+3《強迫》、+1《酸化》、+1《吸血の教示者》
+1《恐ろしい死》+、1《残響する真実》
-2《火/氷》、-2《誤算》、-2《手練》
-1《狡猾な願い》
無事に《狡猾な願い》も手に入ってデッキ登録も終わった。ルディ・メジャーに《サファイアの大メダル》もトレードしてやった。暇もできたんで、会場を見回してみたら、苦手な白ウィニー使いも1人しか居ないようだった。参加人数は57人、スイスドロー6回戦ってとこだろ。最初の1〜3回戦に勝てば、メタ外な白ウィニーに当たることは無いだろうって踏んだね。

そうそう、会場には俺以外にもGAT使いが居たぜ。珍しいこともあったもんだ。しかもデッキ構成も俺のとほとんど同じだってんだから驚きだ。彼に聞いたところ、プレイテストの段階では3色GATを使ってて、5色にしたのはつい最近、つまり殆ど回してないってことだ。お互いの健闘を祈りつつ、試合に臨んだ。あと、トーナメント中に2度ほど「スターシティのGATスレ見たよ」って話しかけられた。あいにく、そいつらはスレをROMってただけらしいんだけどな。ここまでGro-A-Togが知名度高いとはちょっと予想外だったね。

第1ラウンド リック(RDW)
1ゲーム目:
初手は《渦巻く知識》《モックス》《溢れかえる岸辺》を含むちょっとディフェンシブな感じで、先行き不安だった。でも、相手の初動は《ゴブリンの士官候補生》! 噛み合った。いきなり良い手札に見えてきたぜぇ。

世のGAT使いは、対RDWはけっこうタイトだと思ってるらしい。でも俺に言わせりゃ、環境で一番くみし易い相手だ。RDWには、《サイカトグ》+《噴出》のコンボを止める手立てが無いし、《火/氷》《ハルマゲドン》で後押ししてやれば尚更だ。RDWの撃ってくるランデスは遅めだし、《焦熱の火猫》みたいな重いスペルは《目くらまし》の恰好のマトだ。信じられないんなら、次の2試合を見て納得してくれ。

俺は相手の《士官候補生》にスタックして2枚目の《渦巻く知識》を撃ち、引いてきた《目くらまし》でカウンターした。いま思えば、これはミスだったかもしれない。手札には《火/氷》があったんで、もう1体引き付けてからまとめて除去ればよかった。次のターンの《呪われた巻物》は《誤算》でカウンターし、《渋面の溶岩使い》はスルー。2枚の《モックス》を展開できたことで、相手の《リシャーダの港》はほとんど気にならなかった。《モグの狂信者》を出されたところで、《溶岩使い》と供に《火/氷》で除去ったら、ラッキーなことに《狂信者》をサクり忘れてくれたよ。あとは《サイカトグ》が相手の17点のライフを一気に削ってくれた。さすがに相手もビックリしてたね。

2ゲーム目
後で知ったことだが、彼は俺のデッキ相手に《略奪》をサイドインしたらしい。1ターン目に出されたのは《呪われた巻物》、対RDWで一番辛いパターンだ。なんとか《ジャッカルの仔》と《狂信者》を《火/氷》で退けて、ひたすらキャントリップを連打。そして《噴出》→《ハルマゲドン》。これで相手の土地を3枚壊して《巻物》を無効化し、《サイカトグ》《噴出》を続け様に放つ。最後は2枚の《吸血の教示者》で《火/氷》《噴出》と持って来てゲームセット。ちなみにこの試合で相手に与えられたダメージは3点、自分で減らしたライフは5点。むしろ自分に殴られた方が痛かったってもんだ。

ゲーム1-0、マッチ2-0

第2ラウンド ポール・ヴァン・デ・ガン(RDW)
さっき《狡猾な願い》を売ってくれたポールが相手だ。彼は俺のデッキが青系コントロールデッキだと思ってるらしく、1戦目は楽勝、サイド後の《寒け》がカギだと言っていた。俺は微妙な笑いで誤魔化しといたが、ね。

1ゲーム目:
ダイスロールで彼が先攻。2ターン目には合計パワー4の生物が並ぶ、上々の立ち上がりだ。俺が出した《クウィリーオンのドライアド》は即焼き。《巻物》まで設置してきた。しかも土地を縛ってきたんで、《サイカトグ》を見つけるために全力でライブラリーを掘ったよ。でもなかなか見つからず、手札には2体の《ピキュラ》と2体の《ドアイアド》。コイツらは、相手が設置済みの《溶岩使い》と《炎の印章》で完封されてた。でも、なんとか《サイカトグ》まで繋げることができた。

俺のアンタップフェイズの時点で、相手の場には《狂信者》《溶岩使い》、モーフ(つまり《火猫》)そして《巻物》。一方、俺の場には《サイカトグ》の他には《島》2枚と《真鍮の都》だけ。手札には《渦巻く知識》《狡猾な願い》《噴出》と、役立たずの4匹。ライフはかなり落ち込んでいて、彼にターンを渡した場合、手札のうち2枚が火力なら負けって場面だ。もし2枚持ってなくても、2回ターンを渡したら確実に削りきられる。

で、俺はここでじっくり考えた。まず《渦巻く知識》で何より欲しかった《島》を入手。セットしてとりあえずエンド。戦闘フェイズに入ってから《願い》で《陥没》を持って来てピッチでキャスト。うっかりアタック宣言前に《火猫》を表返しててくれたらお得だったんだが、相手も然る者、そんなプレイミスはしてくれない。でも、幸運なことに相手は火力を持ってなかったらしく、ほんとにギリギリでライフが残った。ライフ7の時点で、彼は《モグの狂信者》と《炎の印章》を持っていたんで、ヒヤヒヤしたよ。返しのターンで2枚目の《島》を置いて青マナ浮かせて《噴出》。キャントリップを繋いでなんとか致死量まで《サイカトグ》をパンプできた。ふぅ、最高にタイトだぜ。

2ゲーム目:
彼が日本語版《ジャッカルの仔》と、英語版《狂信者》、ドイツ語版《巻物》と並べたところで、俺は仕方なく《紅蓮地獄》。やれやれ、まったく国際色豊かな男だ。で、このあと俺のひどいミスで、ゲームはあっけなく負けちまうわけだ。まず、《血清の幻視》撃ってライブラリーの上に《サイカトグ》を、どうでもいいカードを底に積む。で、《手練》を撃って《サイカ》を入手、のハズだった。ところが、見えたのは《島》2枚。あれ? 《サイカ》底に送っちまったよ。その後、もちろん後続のクリーチャーなんざ引くはずも無く。《火猫》と火力の前にGG。

3ゲーム目:
初手を見てニンマリ。秒でキープを宣言。相手は1マリガンの後に手札を見て少考。「キープしたいけど、1ターン目に《寒け》出されたら即死しそうなんでマリガンするよ」と言った。笑を堪えるのに必死だったね。俺のサイドにゃ《寒け》なんて1枚も入ってないんだから。このゲームは、今日で1番楽勝だったよ。なんせ相手は5枚スタートだったからな。別に俺が嘘ついたわけじゃないんだぜ? 黒マナソースが沼しかなかったんで、《教示者》で《モックス》持って来て、《サイカ》→《噴出》で勝ち。

ゲーム2-0、マッチ4-1
第3ラウンド ヨハン(青黒セプター)
変わったデッキを使う相手だった。どう見ても2色なのに《オアリムの詠唱》や《火/氷》が入ってた。で、他に見たカードと言えば、《選択》《金属モックス》《影魔道士の浸透者》、それに最低でも3枚の《魔力の乱れ》と1枚の《目くらまし》。そんな感じだった。

1ゲーム目:
先攻を取った俺は、コントロール系のデッキっぽく見せるために、フェッチランド置いただけでエンドしてみた。彼は《島》置いてエンド。俺のエンドに《渦巻く知識》を撃ってきた。2ターン目も、俺が土地置いてエンドしたら、エンドに《選択》を撃ってきた。で、2枚目の土地と《金属モックス》(刻印は《魔力の乱れ》)だけでターンを渡そうとしたので、エンドに《島》に《氷》を撃ってみた。

で、こっそり2マナ浮かせて《噴出》をピッチしてカウンターするか訊ねたら、《魔力の乱れ》撃ってくれたんで、もちろん1マナは払った。そして《モックス》置いて《ドライアド》を出し、キャントリップもついでに撃って2/2まで育ててエンド。

返しで《影魔道士の浸透者》が通って、次のターンから数枚カードを引かれたが、こっちもその間に2枚目の《ドライアド》と2体の《サイカ》をキャスト。ちなみに《ドライアド》1体目は秒で《燻し》された。彼は《願い》で《水没》を持って来て俺のクリーチャーを戻そうとしたが、残念ながら俺は《森》を入れてないんだな。彼の最後のスペルを《目くらまし》2枚で強引にカウンターしてゴリ押し勝ち。

サイドボード
+3《強迫》、+1《燻し》、+1《吸血の教示者》
-2《火/氷》、-2《誤算》、-1《狡猾な願い》
(更に《酸化》と《残響する真実》を入れるために《火/氷》もう1枚と《手練》1枚をサイドアウトすべきだった)

2ゲーム目:
彼は《島》でエンド。俺は《三角州》《モックス》から《翻弄する魔道士》をキャスト。レスポンスで《渦巻く知識》を撃たれたけど通った。宣言は《燻し》で。次のターンに《ピキュラ》おかわり。何を禁止するか迷ったけど、《フィンケル》にしといた。すると返しで《等時の王笏》に《オアリムの詠唱》を刻印された。でも、相手には白マナが無い。なので何故か《ピキュラ》だけで殴り勝った。

よし。メタ外ゾーンは抜けたぞ。これで白ウィニーには当たらないはずだ。

ゲーム3-0、マッチ6-1

第4ラウンド メリジン(青緑マッドネス)
マッドネスはそんなには苦手なマッチアップじゃないし、GAT自体のデッキパワーがそんなに低いわけでもない。俺は今回の大会で、このマッチ以外じゃ1回しかマリガンをしなかったんだけど、このマッチでは違った。まぁそんなこともあるさ。

1ゲーム目:
俺は《島》1枚ながら《血清の幻視》と軽いスペルで構成された初手をキープ。でも、2枚目の土地を置けたのはそれから4ターン後だった。結果? もちろんボッコにされたよ。できたことと言えば、《雑種犬》と《ワームの咆哮》を《目くらまし》したくらいだね。

2ゲーム目:
初手は土地1枚と2マナ以上のスペルしかなかったんでマリガン。そしたら土地が無かったんで、ダブルマリガン。で、結局《モックス》2枚《真鍮の都》2枚と《火/氷》って手札でキープ。それでも健闘したんだぜ。引いて来れた《ピキュラ》で《雑種犬》を宣言したしな。でも、そんな《ピキュラ》も《送還》されて返しで《雑種犬》。しょうがないんで《ピキュラ》をもう1回出して、今度は《尊大なワーム》を宣言。彼は、2体目の《雑種犬》をキャストした上に《不可思議》をディスカード。後は空飛ぶ犬っころ2匹に殴り殺されて終わり。唯一の救いは、彼の手札が3枚《尊大なワーム》だったことくらいだ。

遊びで3ゲーム目をやったら、もちろん俺が勝ったよ。遅いっちゅうねん。

ゲーム3-1、マッチ6-3(遊びでやったゲームはカウントせず)

このマッチで俺の勝利に暗雲が垂れ込め始めたね。こんにちは、1敗ライン。こんにちは、メタ外地帯。

第5ラウンド カルロス(親和)
前のラウンドで、このカルロスがもう1人のGAT使いに勝ってるのを見たんで、お互いにデッキは知ってる状況だった。彼いわく、そのGAT使いはめちゃ事故ったそうな。ちなみに彼の親和は《厳粛な空護り》《マイアの処罰者》の代わりに《マナ漏出》《陰謀団式療法》が採用されてる。

1ゲーム目:
彼は土地をあんまり持ってなかったらしいが、1ターン目に《霊気の薬瓶》を出してきた。俺は2体《ドライアド》を並べてキャントリップを連打。《サイカトグ》まで並べるに到った。最後は《吸血の教示者》で《火/氷》を持ってきて勝ち。

2ゲーム目:
彼はダブルマリガンだったが、そのわりには良い回りだった。茶土地2枚から2体の《電結の荒廃者》を並べたんだ。俺が《火/氷》を撃ったら茶土地をそれぞれサクられた。ここまでは順調だったんだが、その後は《燻し》も《恐ろしい死》も、それにつながる《吸血の教示者》も引かなかった。《ドライアド》こそ3体並べたものの、キャントリップをまったく引かないって体たらく。ほどなく追加された《荒廃者》で殴りきられたよ。マナ引きすぎた。

3ゲーム目:
早いターンから《ピキュラ》連打。《荒廃者》と《頭蓋囲い》を禁止した。この2枚さえ封じとけば、俺のデッキが親和に負ける要素はない。あとはせいぜい《薬瓶》にだけ注意すればいい。相手も《ピキュラ》を2体並べて、それぞれ《サイカトグ》と《魔力流出》を宣言。更にこっちに《ドライアド》2体を並べた状況で数ターンが経過した。

俺は、《手練》をトップデッキ。そのままキャストすると《噴出》を引いてきた。その噴出で引いたのは《渦巻く知識》ともう1枚の《噴出》。《島》戻して置き直した上で《モックス》をキャスト。更にいくつかキャントリップを撃つと、《ドライアド》がそれぞれ6/6と7/7まで育った。駄目押しとばかりにアップキープに《教示者》から《残響する真実》を積んでゲームセット。「爆発力じゃ親和が一番?」、誰だいそんなこと言ったの?

ゲーム4-1、マッチ8-4
この時点でオポがけっこう低かったんで、次はIDできそうも無かった。まぁあと1勝でトップ8だし、何とかなるだろ。

第6ラウンド フリッツ(白ウィニー)
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!?
やっっちまっったぁぁ!

前言撤回、平身低頭、全身全霊を持ってIDを申し込んでみるものの相手もオポ微妙らしく結局ガチることに。彼いわく、白ウィニーじゃGATキツイってさ。笑うべきところなのか、泣いとくべきとこなのか反応に困った。

1ゲーム目
俺は1ターン目に《クウィリーオンのドライアド》、相手は《呪われた巻物》って立ち上がり。俺が《翻弄する魔道士》3体並べたところで、《悟りの教示者》から《パララクスの波》でまとめて除去。ついでに、カウンターの乗った《ドライアド》もリムーブされた。でも、なんとか《サイカトグ》を展開して、彼の《レオニンの空狩人》とのダメージレースに持ち込んだ。最後は《噴出》持っているブラフをかましつつ、《サイカ》でアタック。チャンプブロックを強要して、次のターンにはなんとかライフを削りきった。

まぁ、相手もクリーチャー1体しか展開できなかったわけで、さすがに気の毒だと思った。でも、俺がトップ8まで行くにはあと1回勝たなきゃいけないんだ。情けは禁物だな。トップ8には、既にリアニメイターやRDWなんかが確定していて、GATに取っちゃ据え膳のような状況だ。しかも、カモ中のカモであるアルーレンも、最低でも1人はトップ8入りしてる。この試合さえ勝っちまえば、あとはウハウハだ。なんとしても負けられない。

サイドボーディング
+1《紅蓮地獄》、+1《燻し》、+1《恐ろしい死》
-2《誤算》、-1《狡猾な願い》

2ゲーム目:
相手の周りが完璧。マナカーブどおり、まさにブンブン。しかも2ターン目に《薄青幕の侍》を置きやがった。俺は《サイカ》すら引けない。なんとか《十字軍》だけは《目くらまし》したものの、物量の前に押し切られた。

サイドボーディング
+1《紅蓮地獄》、+1《燻し》、+1《恐ろしい死》、+1《吸血の教示者》
-3《翻弄する魔道士》、-1《狡猾な願い》

学習したぜ。このマッチアップじゃ《紅蓮地獄》の重要度がすげぇ高い。なので、最大限に生かすために《ピキュラ》を3本抜いて、《教示者》も追加した。GATはキャントリップを山ほど積んでるから、こんな《○○》+《教示者》2本みたいな構成でも期待は持てる。ただ、過信できるほど強い戦略ではないが、な。

3ゲーム目:
相手の初動は《ルーンの母》。これで初手にあった《恐ろしい死》が紙になった。しょうがないので、《ドライアド》を展開した上で、《ピキュラ》をキャスト(宣言は《パララクスの波》)。いま考えりゃ、《十字軍》って言っときゃ良かったかも知れない。彼は《銀騎士》《レオニンの空狩人》と展開して攻撃を開始。俺はひたすらキャントリップを繰り返し、ついに《紅蓮地獄》に辿り着いた! しかし、相手にターンを渡したところで出されたのは《十字軍》。これで俺の除去も生物も、彼の軍勢の前には太刀打ちできなくなった。数ターン後に殴られ負け。

結局、最終成績14位でブースターを2パック貰えた。もう一人のGAT使いは3-3だったらしい。プレイテストしてないにしちゃ、上々の成績だろう。彼が負けたのは親和とセプターコントロール。両方とも俺は勝てたんだから、勝てないマッチアップってわけじゃない。まーバージョンに依るが、勝率50-60%ってとこだろうな。あとの1つの黒星はセファリッド・ブレイクファースト(《セファリッドの幻術師》と《コーの遊牧民》のコンボデッキ)。勝ったのはゴブリンと親和と青緑スレッショルドだそうな。

トップ8すら行けなかったのは残念だが、今日は幸運の女神がついてなかったんだろう。4回戦と6回戦なんて、酷かったな。でもまぁ、4-2-0ってのはなかなか悪くない。10人トーナメント2回しかこなしてないデッキの割には頑張ったとも言えるだろう。来週も別のGPTにこのデッキを持ってくつもりだ。そん時ゃ結果をGATスレにでも書いとくよ。

☆GATのどこが良いか?
GAT最大の魅力と言えば、フィニッシャーの軽さだろう。わずか2-3マナで、環境最大級のサイズの生物が出てくるんだ。《クィーリオンのドライアド》をデカく育てるのは、そう難しいことじゃない。キャントリップを適当に繋いでるだけで、あっという間に、手が着けられないくらいのサイズになるんだ。もし、序盤に《ドライアド》が展開できなくても、そんな時こそ《サイカトグ》の出番だ。たっぷりの墓地を喰らって、ワンパンで相手のライフを持って行けるだろう。

GATこそが、純粋な意味で“アグロコントロール”と呼ぶに値する。軽量ドローのために割いた多大なスロットが、相手から身を護ると同時に、フィニッシュの布石ともなるんだ。GATの動きを知らないプレイヤーは、GATなんて遅いデッキだと思ってるだろ? 土地を充分並べて、キャントリップをじっくりキャストしていく、みたいな。だが、残念。GATは驚くほど速く、かつ、攻撃的だ。しかも《火/氷》や《ハルマゲドン》なんかで相手のプランを挫居てやることも戦略の一部だ。

バランス調整もめちゃくちゃ難しい。非常にタイトで、ちょっとサジ加減を間違えると途端に回らなくなる。もし、GATを使おうと思うんなら、俺のデッキを完コピして最低でも10戦くらいこなしてからチューンした方がいい。下手にいじるとバランスを崩すだけだ。

また、プレイング技術もかなり必要だ。それもGATの一側面であり、そこがまた魅力の一部でもある。初めて回した時は、多分あまりの使い難さに辟易するだろう。そして、「何だこのデッキは、ぜんぜん回らないじゃないか」とか思うかもしれない。でも、そんな時はたいてい、1ターンにつき1つずつぐらいミスってて、しかもそれに気付いていないだけだと思う。俺がやっちまったミスなんだが、本来なら《島》を調達するのに《溢れかえる岸辺》を使うべき場面で、うっかり《汚染された三角州》を使っちまって、黒マナ不足で負けたことがある。フェッチを安易に使うと、後半のプランがガタガタになるって教訓だな。もしGATを使える機会があれば、ぜひ試して欲しい。凄げぇ良いデッキだって、解ってもらえると思うぜ。じゃあな、また会う日まで。

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