現行スタンのお話です。

《物語の円》って強いンちゃうか、と思ったわけです。《トロールの苦行者》だろうが《泥棒カササギ》だろうが、完封ですよ、と。

で、フィニッシャーに《清純な天使》とか据えちゃうと、半端に重くて青単とかに勝てなくなっちゃいますよね。だから、《石臼》にしてみたわけです。

勝ち手段6
4《石臼/Millstone》
2《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》

スペル29
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《邪魔/Hinder》
4《神の怒り/Wrath of God》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《物語の円/Story Circle》
2《原野の脈動/Pulse of the Fields》
2《旅行者の凧/Journeyer’s Kite》
4《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
4《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》

土地25
1《沼/Swamp》
4《ミラディンの核/Mirrodin’s Core》
2《沿岸の塔/Coastal Tower》
10《平地/Plains》
8《島/Island》

困ったことに、トロンに勝てるビジョンが思い浮かびません。没。

東北予選は

2005年6月13日 その他
フルボッコでした。

や、3-3-0とかでドロップです。さすが僕、物体系の本領発揮でした。反省点は山のようにあります。まず、現行スタンダードに触ったのが2ヶ月ぶりだとか、しかもそれが予選の2日前だとか。

いやはや。兵庫に出張行ったついでに大阪のセクキャバとか行ってる場合じゃないですね。もっと練習しませう。

微妙に予選に出なければご招待だったような気もするのですが、ここらでまじめにマジックやっとかないとモチベーション低下する一方なんで、予選出たこと自体は後悔していません。ただ、やるからにゃ、勝てるように練習しましょう、と。

まぁ、自戒の意味も込めて、良い経験でした。
僕が東北予選に持っていったネズミデッキについて3日間にわたって書いてみようと思う。

っつっても、フルボッコにされたデッキな上に、現行スタンはあと1週間ってな状況なんで、需要は限りなくゼロに近いことは知っている。このデッキ自体、別に環境のソリューションってワケでも無いし、然したる情報価値のない内容なんで、興味を持った方だけ読んで下されば、それでいい。むしろ、今回のこの文章のメインの目的が、TKさんへの公開ラブレターだったりするわけなので、ネズミデッキについて書くこと自体に意味があるわけだ。

さて、ネズミデッキというと、インビテーショナルで3-0したティム・アトンの黒単ネズミ↓が思い浮かぶことだろう。当然、僕もこのデッキからスタートした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          黒単ネズミ
 ────────────────────
 Tim Aten / 2005 Magic Invitational
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:29
 4《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
 4《鼠の短牙/Nezumi Shortfang》
 3《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》
 4《骨奪い/Skullsnatcher》
 4《騒がしいネズミ/Chittering Rats》
 3《喉笛切り/Throat Slitter》
 4《ネクラタル/Nekrataal》
 3《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》

スペル:8
 4《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
 4《霊気の薬瓶/AEther Vial》

土地:23
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 1《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》
 18《沼/Swamp》

サイドボード:15
 4《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
 2《困窮/Distress》
 3《恐怖/Terror》
 3《残響する衰微/Echoing Decay》
 3《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

僕がこのデッキでいたく感激したのが、《骨奪い》だった。凡百なデッキなら《鼠の墓荒らし》でも使うところだけど、このデッキでは《骨奪い》こそが素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれる。そう、「《骨奪い》ってこんな事ができたんだ」、と。

以下に、このデッキにおける《骨奪い》のトリッキーな使い方を列挙してみる。

?187まとめて回収
忍術ってのは、クリーチャー戻すのはコストで、忍術の宣言自体は何度でも起動できる。なので、《骨奪い》1体で《貪欲なネズミ》と《騒がしいネズミ》を回収って事は、わりと頻発する。

?ダブルストライク
このデッキには先制攻撃の付いた《ネクラタル》が入っているので、先制攻撃のダメージがスタックに乗った後に忍術して、2回分の戦闘ダメージを与えることもできる。攻めの細いデッキであるだけに、こんな細かいクニックでダメージを稼ぐのが、後々効いてきたりする。

?忍者回収
《喉笛切り》とか《大牙の衆の忍び》みたいに、1度出てしまうともう攻撃を通してもらえない忍者がいる。つまり、コイツらは手札にいたほうが圧倒的に強い。そこで、忍術で《喉笛切り》が出て、ダメージを与えて能力が誘発して、解決して、更にその後、《骨奪い》が忍術して《喉笛切り》を回収すればいい。そんなタイミングあるの?、と疑問に思う人もいるかもしれないけど、ここでルールをおさらいしてみよう。

「Saturday School」 2005年4月30日掲載分より
http://mtg.takaratoys.co.jp/others/column/rule/20050614/index.html

戦闘フェイズの流れは以下のようになっています。

・戦闘開始ステップ:攻撃クリーチャー宣言前に何かできる最後の機会

・攻撃クリーチャー指定ステップ:攻撃クリーチャーを指定する。指定されたクリーチャーは「攻撃に参加している」状態になる。この後、呪文や能力をプレイできる(《象の待ち伏せ》でブロック・クリーチャーを出すならここ)。

・ブロック・クリーチャー指定ステップ:ブロック・クリーチャーを指定する。攻撃クリーチャーは「ブロックされている」または「ブロックされていない」状態になる。この後、呪文や能力をプレイできる(戦闘に参加しているクリーチャーを《巨大化/Giant Growth》で強化したり《恐怖/Terror》で除去したり)。

・戦闘ダメージ・ステップ:戦闘ダメージをスタックに積む。戦闘ダメージをそのまま見過ごすつもりでなければ、クリーチャーを救う最後の機会はここ。

・戦闘終了ステップ:戦闘終了時の誘発型能力がスタックに積まれる。戦闘終了前に何かする最後の機会。

 フェイズ終了に際して、クリーチャーは「攻撃に参加している」「ブロックしている」「ブロックされている」という状態ではなくなる。


分かった? つまり、戦闘終了ステップまでは、“ブロックされていない”《喉笛切り》が存在するわけで、このタイミングで《骨奪い》を忍術すれば良いんだね。


と、《骨奪い》素晴らしさを解かって頂いた所で、今日はここまで、
さて、で。今日は、僕が予選に持っていったデッキの調整過程を書いてみる。

ティム・アトンの黒単ネズミ、トリッキーでシステマチックでスリリングな、すっげ良いデッキなんだけど、プレイテストを重ねるにつれ色んな不満点が出てきた。

まず、《ヴィダルケンの枷》や《梅澤の十手》が出てしまうと、デッキが機能しなくなる点。黒単って性質上、アーティファクトは鬼門なのはしゃーないんだけど、サイドの《減衰のマトリックス》に頼りっきりというのは如何にも心許ない。当然、「メインじゃ○○に勝てませんよ〜」って事態が頻発した。さてどうしたもんか。
ここで思い立ったのが、アーティファクト除去のために緑を加えること。アーティファクト破壊なら別に赤でもよさげなんだけど、緑には《ヴィリジアンのシャーマン》が居るんだ。コイツは《霊気の薬瓶》から出せるんで色マナ事故を起こしにくいし、しかも忍術で回収できる!
我ながら素晴らしいアイディアだと思った。でも、後で知ったことだけど、アントニオ・デ・ローサも同じことを考えてたらしい。うーむ。なんか僕とデ・ローサって思考回路似てるのかな。
Mono-Black Aggro
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=5361


また、ネズミデッキの殴り値の低さも、実は大きな欠点だった。“実は”ってのは、僕もO橋に指摘されてやっと認識できた欠点だった。そう、《大牙の衆の忍び》で手札ゼロにしようが、《頭蓋の摘出》で《歯と爪》抜こうが、殴り値が低すぎて相手に体勢を立て直す時間を与えてしまってた。そこで、これまたO橋のアイディアで、《融合する武具》を加えることになった。
 カバ「何枚入れるの?」
 O橋「もちろん4枚」
このカードの強さに懐疑的だった僕は、半信半疑でプレイテストにかけてみたんだけど・・・。強んよ。《鼠の殺し屋》に3ターン目に着いて4回殴って勝ち、とか、《ネクラタル》に着いて地上ビタ止まりとか。入れただけで、突然勝率がアップした。しかも、“はずしたら死ぬ”《融合する武具》のデメリットは、忍術で引き剥がせば回避できるわけで。ライフで負けていても、突如として《融合する武具》付き《ネクラタル》が殴りに行って、ダメージスタックした後に忍術で回収して、もう1回キャストみたいな感じで、デッキのトリッキーさが更にアップ。
 O橋「サイドに《墓穴への契約》入れるんだったら、自殺手段にもなるじゃないですか。《融合する武具》強いですよ。」
にゃるほど、確かに強かった。

そんなこんなで、出来上がったデッキが以下。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:26
 4《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
 4《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》
 4《骨奪い/Skullsnatcher》
 4《騒がしいネズミ/Chittering Rats》
 3《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
 4《ネクラタル/Nekrataal》
 3《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》

スペル:11
 3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
 4《融合する武具/Grafted Wargear》
 4《霊気の薬瓶/AEther Vial》

土地:23
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 4《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge》
 2《真鍮の都/City of Brass》
 1《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》
 12《沼/Swamp》

サイドボード:15
 4《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
 3《骨齧り/Marrow-Gnawer》
 3《墓穴までの契約/Grave Pact》
 3《残響する衰微/Echoing Decay》
 1《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
 1《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

全体的に187に傾倒して組んでみた。2ターン目《鼠の殺し屋》、3ターン目《騒がしいネズミ》、4ターン目《ネクラタル》みたいな展開が理想。
このデッキのキモはなんと言っても《霊気の薬瓶》。忍術した《ネズミ》をテンポ良く出せるし、ブロック宣言前に《ネクラタル》を出したり、ドローステップに《騒がしいネズミ》を出したり、と色んなトリックを体現してくれる。

○《鼠の短牙》不在
いや、重いっ。能力起動してる暇もない。

○《喉笛切り》《大牙の衆の忍び》不在
無くても勝てるってのが、不採用の理由。このデッキは結局、2ターン目に生物出して、3ターン目に187して、4ターン目に装備して殴るデッキだから、重い忍術ってのは無用だった。

○《骨齧り》
ほぼ対緑コン専用兵器。相手の《緑ビーコン》の攻勢を2ターン凌げれば、何故か数で上回れるようになる。しかも、ダメージ解決前にネズミをサクれるので、相手の《十手》にカウンターが載らなくなるのも精神衛生上素晴らしい。こっそり畏怖が付くので、膠着した時とかにも重宝。

○《墓穴までの契約》
対トロン用のカードを探してる最中に辿り着いた1枚。《トリスケリオン》+《メフィドロス》のロック状態から抜けることができる、黒系デッキの数少ない回答の一つ。追加の《恐怖》として、《弧炎撒き》対策にサイドインすることもある。

☆このデッキの長所
まず、懐かしい。“クラゲタル”って言葉がわかる世代の人には共感してもらえるんじゃないかな。3ターン目・4ターン目を187しながら2/2で殴るこの感触。
あと、緑コンに強い。メインでも5:5くらいの相性なんだけど、サイド後はフルボッコにできる。《骨齧り》は対緑コン用の、夢のパーフェクト超人なので、こいつが出てたら《緑ビーコン》2連打とか食らわない限り、まず負けない。

☆このデッキの短所
まず、無駄に難しい。随所にトリックが入っていて、むしろトリックしか入ってないくらいの勢いなので、1ゲームに付き1個くらいはミスる。そして、デッキパワーがそれ程高くないので、ミスるとたいへん痛い。
それと、トロンに弱い。メインで相手の《歯と爪》を妨害する手段が皆無なのは、さすがにデッキ構築として間違っていた。更に、《弧炎撒き》を除去できる手段も少なすぎた。

実際に予選でも、トロンに普通に回られたので1敗、赤系デッキに《弧炎撒き》を出されて2敗している。ここら辺の反省を踏まえた上で、明日の日記に改善案を書いていこうと思う。
謀叛までの現行スタンダードで、もう1回大会に出るとしたら、僕はネズミデッキをこう組むってなことを書いてみる。ってか、むしろ東北予選の反省文かな。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:23
 4《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
 4《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》
 4《骨奪い/Skullsnatcher》
 4《騒がしいネズミ/Chittering Rats》
 3《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
 4《ネクラタル/Nekrataal》

スペル:14
 4《融合する武具/Grafted Wargear》
 3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
 3《迫害/Persecute》
 4《霊気の薬瓶/AEther Vial》

土地:23
 3《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 4《氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge》
 2《真鍮の都/City of Brass》
 14《沼/Swamp》

サイドボード:15
 4《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
 2《強要/Coercion》
 3《骨齧り/Marrow-Gnawer》
 2《墓穴までの契約/Grave Pact》
 3《残響する衰微/Echoing Decay》
 1《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○《墨目》不在
気付けなかったことに激しく後悔してるんだけど、僕のデッキに《墨目》は明らかにオーバーキルだった。5マナまであんまし伸びないしね。《墨目》出して勝ったデュエルのかなり多くは、《墨目》が無くても勝ってた。デッキの殴り値を上げる為に《融合する武具》を入れたんだから、この時点で《墨目》の不要に気付くべきだった。

○メイン《迫害》
対トロンの最速4ターン目の《歯と爪》に対策は、メインに入れておくべき。そう考えて《頭蓋の摘出》をメインに入れようとしたんだけど、トロン以外にあまりに効かなかった。なので、いちおうトロン対策にもなり、赤系デッキの《弧炎撒き》をケアしつつ、緑コン相手にも無駄にならない《迫害》を採用。

○《ちらつき蛾の生息地》3枚
デ・ローサのデッキを見て敗北感に打ちひしがれたポイントがここ。そう、僕のデッキのマナベースでは、《ちらつき蛾》4枚は多すぎた。予選でも、3ターン目に黒黒が出なくて《騒がしいネズミ》を出せないとか、4ターン目にトップした土地が《ちらつき蛾》で《墓穴までの契約》が腐ったとか、色事故が頻発した。ここら辺の精度までデッキを絞り込めてないのは、ひとえに練習不足。

○サイドの《強要》
普通、黒単なら《困窮》使うところだけど、《天戸》消費してまでってのはなんか違うと思って、《強要》にした。結局のところ、トロンが《歯と爪》打つのは4ターン目以降なんで、3マナの《強要》でも許容範囲(強要範囲?)。しかも《強要》なら土地も落とせるので、相手が《森の仙術》した《ウルザの塔》とかを落としてやれば、相手のスピードを著しく落とすことができる。

いちおう、上のバージョンでのサイドボーディングを書いておく。

v.s.トロン
 IN:《頭蓋の摘出》×4、《墓穴までの契約》×2、《強要》×2
 OUT:《ネクラタル》×4、《梅澤の十手》×3、《迫害》×1

v.s.緑コン
 IN:《骨齧り》×3、《残響する衰微》×3、《ヴィリジアンのシャーマン》×1
 OUT:《融合する武具》×4、《ネクラタル》×2、《迫害》×1
 (後手なら《迫害》3枚抜いて《墓穴までの契約》IN)

v.s.青単
 IN:《ヴィリジアンのシャーマン》×1、《強要》×2
 OUT:《梅澤の十手》×1、《ネクラタル》×2

v.s.Big Red
 IN:《ヴィリジアンのシャーマン》×1、《強要》×2
 OUT:《融合する武具》×2、《ネクラタル》×1

v.s.赤スライ
 IN:《ヴィリジアンのシャーマン》×1、《残響する衰微》×3
   《墓穴までの契約》×2
 OUT:《鼠の殺し屋》×2、《迫害》×3、《融合する武具》×1


おまけ。

[神河救済のデッキをいくつか・・3.5]

【SBD編】

随所で言われてる「ネズミデッキに《頭蓋骨の収集家/Skull Collector》入れて、《騒がしいネズミ》でロックですよ」の僕なりの構築をば。ステューピッド・グリーンならぬステューピッド・ブラック、略してSBD。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:24
 4《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
 4《残虐の手/Hand of Cruelty》
 4《骨奪い/Skullsnatcher》
 4《騒がしいネズミ/Chittering Rats》
 4《頭蓋骨の収集家/Skull Collector》
 4《ネクラタル/Nekrataal》

スペル:12
 4《万力鎖/Manriki-Gusari》
 4《真髄の針/Pithing Needle》
 4《霊気の薬瓶/AEther Vial》

マナソース:24
 4《金属モックス/Chrome Mox》
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 1《烏羅未の墳墓/Tomb of Urami》
 15《沼/Swamp》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

救済環境の所感としては、《荒廃の思考》をフィーチャーした赤スライがアタマ1つ飛び抜けてるように感じた。なので、このデッキは、赤スライをメタって組んである。特に、タフネスの上がる《万力鎖》は、戦線構築する上で非常に大きなアドバンテージとなってくれる。

救済から《万力鎖》《真髄の針》を手に入れたことで、もはやアーティファクト破壊のために色を足す必要は無くなった。だったら黒単で事足りるだろうということで、黒単。構成要素的にも色拘束が強くなったしねぇ。

そんなこんなで、3日間語ってきたネズミデッキもこれでおしまい。プレイしててすごい楽しいデッキなんで、機会があったら試してみるよろし。
さてさて。いつの間にやら、6月ももう終わりですな。気が付いたんだけど、この日記6月入ってから6日しか更新してなかったりしてます。こんなグダグダな状態なのに、足しげく見に来てくださる方もたくさんいらっしゃる様で、過分なご期待に感謝の至りでふ。

せっかく読んでもらえてんやから、ちょっとは読んで面白い、役に立つことを書こうと思ってはいます。でも、そんなんやってると、日記が無駄に長くなって、書くの疲れて、また更新頻度が落ちたりとかで。これからもきっとこんな調子なんで、生暖かく見守ってやって下さいましー。


で、だ。《碑出告の第二の儀式/Hidetsugu’s Second Rite》というカードがある。相手のライフが10点ジャストなら「貴方に10てーん」っていう、アレだ。

「《無情の碑出告》でライフ10にして《碑出告の第二の儀式》で瞬殺ですよ。《金属モックス》と《煮えたぎる歌》使ったら3ターンキルです。」とか考えてニヤニヤしてたんだけど、実はなかなかのやり手らしい。

と言うのも、BBに掲載されたフランク・カルステンの記事で、《碑出告の第二の儀式》入りのBig Redが大真面目に取り上げられてたからだ。それなりに興味深かったので、該当部分を翻訳してみた。この記事自体が、緑コンとBig Redを戦わせて相性を解析するって趣旨なんだけど、Big Redが勝ってるデュエルはだいたい《碑出告の第二の儀式》でフィニッシュしてたり。ご興味のある方は、原文の方を隅々までご覧あれ。

 原題:MGA vs. Burn
 著者:Frank Karsten
 ソース:http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=5400

この記事はBrainBurst.Comのプレミアム記事です。以降の翻訳文は、プレミア会員の方を対象としています。まだプレミア会員でない方は、↓からプレミアム会員にご契約してからお読み下さい。
https://secure.ascensionweb.com/pfp/BBPremiumInfo.asp

この翻訳文は、カバ雄個人の裁量によって、非営利目的で作成いたしました。一切の責任はカバ雄に帰属します。誤訳/不適切な表現など無きよう充分に配慮致しましたが、もしご在ましたらご指摘頂けると幸いです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          赤単バーン
 ────────────────────
 Randy Vos / Type II - SoK
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー:8
 4《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
 4《弧炎撒き/Arc-Slogger》

スペル:28
 4《マグマの噴流/Magma Jet》
 4《爆片破/Shrapnel Blast》
 4《溶鉱炉の脈動/Pulse of the Forge》
 4《碑出告の第二の儀式/Hidetsugu’s Second Rite》
 4《破壊の標/Beacon of Destruction》
 4《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
 4《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》

土地:24
 4《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
 20《山/Mountain》

サイドボード:15
 4《火の玉/Fireball》
 4《火炎崩れ/Flamebreak》
 3《塩まき/Sowing Salt》
 2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
 2《忘却石/Oblivion Stone》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

気付いたかもしれないけど、オシップによる元のバージョンから、ランディ独自の調整が加えられている。数回のテストプレイをこなした後、ランディは《溶鉄の雨》が不要だと感じたらしい。土地破壊は確かにどんなデッキに対しても有効だと言えるけど、《石の雨》や《塩まき》を入れずたった4枚程度スロットを割いただけじゃ効果のほどは疑わしい。しかも土地破壊がすごく刺さるのは対トロンだけ、ならこの手のカードはサイドに入れておけば充分だ。

そして、インヴィテーショナルでは救済が使えなかったがためオシップが成し得なかった変更を、ランディが付け加えた。そう、それが《碑出告の第二の儀式》だ。たった4マナで10点! 歴代に類を見ない破格のパフォーマンスだ。そうは言っても、本当に相手のライフが都合よく10点ちょうどになるか、疑わしく思うはずだ。デッキの中にいろんな種類の火力が入ってるのだから、与えるダメージもまちまち。それらを組み合わせてピッタリ10点だなんて・・・。しかも、《碑出告の第二の儀式》が入ってるなんて知れたら、対戦相手がマナバーンする可能性だってあるわけだ。でも待てよ。相手が15ライフのときにマナバーンするなら、何点喰らうべきだろう? 考えてみよう。15ライフなら《爆片波》と《碑出告の第二の儀式》で死亡だ。それなら1点マナバーンして14ライフなら・・・、そう《溶鉱炉の脈動》がある。こんな1点のマナバーンじゃ、場合によっては相手を手助けしただけになる恐れがある。いっそのこと、ライフ9までマナバーンして《碑出告の第二の儀式》を無駄カードにするのも興味深い戦略だけど、バーン相手にそんなことは自殺行為に他ならない。そろそろ正解が見えてきただろう。この場合、ライフ13までマナバーンが正解だ。多くのバーンデッキはこの3点のライフを削るのに、《ちらつき蛾》の攻撃と《マグマの噴流》か《弧炎撒き》を組み合わせなければならない。しかし、これらはあくまで机上の空論で、実際のデュエルでは序盤から中盤にかけてはタップアウトしてマナを使いきるから、マナバーンなんてしている余裕なんてない。じゃあ、《碑出告の第二の儀式》は強力なカードなのかって? それは記事の最後で結論を出そう。

そうそう、オシップのデッキからの変更点がもう1つあった。ランディは、オシップがメインに1本挿した《塩まき》がもはや不要のものだと悟り、サイドに回すべきだと考えた。トロンにしか効かないカードをメインに、しかも1本だけ入れておくのは、確かに効果が薄い。このスロットには、単純に4枚目の《破壊の標》を入れた。これで、デッキリストが4枚ずつカードを入れた、非常に単純明快でスッキリしたものに仕上がった。

サイドボードにも変更が必要だった。まず入れるべきは4枚の《火炎崩れ》。このデッキのメインボードには、《トロールの苦行者》や《創造の標》、その他のクリーチャーラッシュに対する備えが欠落していたからだ。そしてトロンによく突き刺さる《塩まき》を3枚採用。残りの8枚のスロットには青対策のカードを入れようと思った。青単コントロールに当たったら、相手の《ヴィダルケンの枷》や《袖の下》を無駄カードにするべく、《真面目な身代わり》と《弧炎撒き》の計8枚はサイドアウトするべきだ。2枚の《すべてを護るもの、母聖樹》と、4枚の《火の玉》、それに2枚の《忘却石》が候補だろう。青単コントロール相手に《忘却石》を入れるのは不思議に見えるかもしれないが、一応《カササギ》や《メロク》を殺せるのでアリだろう。実のところ、《忘却石》をサイドに入れておきたかった理由は、《赤の防御円》を壊せるからだ。確かにこのカードは青単相手にベストな選択肢ではないが、許容範囲ではある。このスロットに《真髄の針》というのも考えた。確かにこれでも《赤の防御円》対策になるしね。でも、一体なに対策でこのカードを入れるんだろう。対青コンじゃ、クリーチャー全部サイドアウトする計画だから、もはや相手の《枷》は無駄カードなはずだ。じゃあ緑コン対策かって? まぁ《独楽》《苦行者》《装備品》と宣言するものには事欠かない。でも《独楽》は自分も使ってるから宣言はしたくないし、《苦行者》の再生を封じても3/2アンタッチャブルは依然として脅威だ。しかも、装備品を宣言するにしても、相手が場に出す前に先出ししないと意味がない。相手が何を持ってるかなんてそうそう予想はできないし、「《火と氷の剣》」って宣言したら《十手》の方だったとか、よくありそうな失敗だね。つまり、《真髄の針》は対《赤の防御円》専用で、その役割だったら、もっと汎用性の高い《忘却石》の方が優れていると思う。

 〜 中略 〜

結論として、《碑出告の第二の儀式》は良いカードだといえる。当初は私もこのカードに懐疑的だったが、見ての通り多くのゲームをこのカードのせいで落としている。マナバーンを試みれたタイミングはほとんど無かった。毎ターンごとにスペルを使うのに忙しく、タップアウトしてたんだ。でも、ランディに言わせれば、ライフが10未満に落ち込んで、《碑出告の第二の儀式》が無駄カードになったことも多かったらしい。それと、やはり《梅澤の十手》のライフゲインが大きな癌になるとのことだ。10ライフだと思ったら、実は12ライフだったりでなかなか《碑出告の第二の儀式》の射程圏内に入らない。これだけ欠点があるけど、多くのプロが言うほどには《碑出告の第二の儀式》を悪いカードとは思わない。むしろこのタイプのバーンになら、かなり良い選択肢だといっていい。
(翻訳はここで終わり)

・・・だそうな。また、このカルステンの記事が掲載された翌日には、ニック・ウェストによる赤単のフルバーンも掲載されていた。もちろん《碑出告の第二の儀式》入り。相手のライフを10点に調節できる《凶運の首輪》がいい感じ。何かのご参考に一応デッキレシピだけ掲載しておこう。

 原題:Mono-Red
 著者:Nick West
 ソース:http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?id=5406


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          赤単バーン
 ────────────────────
 Nick West / Type II - SoK
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
スペル:36
4《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》
4《ショック/Shock》
4《マグマの噴流/Magma Jet》
4《氷河の光線/Glacial Ray》
4《火山の鎚/Volcanic Hammer》
4《溶鉱炉の脈動/Pulse of the Forge》
4《溶鉄の雨/Molten Rain》
4《凶運の首輪/Jinxed Choker》
2《火炎崩れ/Flamebreak》
2《碑出告の第二の儀式/Hidetsugu’s Second Rite》

土地:24
3《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
2《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》
19《山/Mountain》

サイドボード:15
2《?》
3《沸騰/Boil》
2《火炎崩れ/Flamebreak》
3《真髄の針/Pithing Needle》
2《塩まき/Sowing Salt》
3《鋳潰し/Unforge》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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