☆クレジット
☆前がきみたいなもの
PT出場される皆様におかれましては、そろそろ海外動向が気になってきた頃ではないでしょうか? 例年、この次期は情報の少なさに泣かされるのですが、BBにてブロック構築のプレミアム記事を見かけたので翻訳してみました。
さて、著者であるニック・ウェストさん。あまり馴染みのないお名前ですが、PTコロンバスでベスト4に輝いてるプレイヤーであります。セプターコントロールを使っていて、準決勝で「僕のハンドにインスタントは1枚だよ」と、《血の誓い》解決前になかしゅーさんに手札を公開してしまった彼、というと思い出して頂けると思います。その後もこのお方、GPアイントホーフェンでの独創的なドラコなど、構築面で素晴らしい才能を披露しておりました。
そんなニックさんが送る神河限定構築のレビュー記事です。
原題:CHK Block Primer
著者:Nick West
ソース:http://www.brainburst.com/db/article.asp?id=5086
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☆前がきみたいなもの
PT出場される皆様におかれましては、そろそろ海外動向が気になってきた頃ではないでしょうか? 例年、この次期は情報の少なさに泣かされるのですが、BBにてブロック構築のプレミアム記事を見かけたので翻訳してみました。
さて、著者であるニック・ウェストさん。あまり馴染みのないお名前ですが、PTコロンバスでベスト4に輝いてるプレイヤーであります。セプターコントロールを使っていて、準決勝で「僕のハンドにインスタントは1枚だよ」と、《血の誓い》解決前になかしゅーさんに手札を公開してしまった彼、というと思い出して頂けると思います。その後もこのお方、GPアイントホーフェンでの独創的なドラコなど、構築面で素晴らしい才能を披露しておりました。
そんなニックさんが送る神河限定構築のレビュー記事です。
神河ブロックの手引き?
2005年3月30日 ブロック構築 ----- ニック・ウェスト
ブロック構築シーズン到来。神河ブロックのセットはまだ2つしか出てないけど、けっこう色んなデッキが出てきてるね。理由は判りきってる。環境に《梅澤の十手》が存在するからだ。このカードは、どんなクリーチャーとでも極悪コンボを極めてしまうんだ。たった2枚のカードで、ね。その使われっぷりたるや、悪名高き《頭蓋締め》に匹敵し、もはや環境は《十手》ゲーと言っても過言じゃない様相だ。たいてい《十手》が一方的に回ったプレイヤーが勝っちゃうしね。
《桜族の長老》は色マナ基盤の面でも、マナ加速の面でも貴重な存在だ。しかも、ダメージ解決前に生け贄にすれば、相手の《十手》のカウンターを乗るのを防いでくれるんだ。たった1回きりだけど、コレは重要だね。君のデッキが緑だったら、このカードを使わない理由なんてないだろう。
《Demonic Tutor》の強さに異論を唱える人は居ないはずだ。なら、《緊急時》だって評価されてもいいよね。環境の強力なフィニッシャーのほとんどが、レジェンドなんだから。たいていフィニッシャーはマナが重いから、そうそう何枚も入るもんじゃない。だからこそ、《緊急時》が生きてくるんだ。
神河の地で《宝石鉱山》は《ミラディンの核》と出会った。そう、《天戸》こそが、緑を使ってない多色デッキの唯一の福音だ。コレを4枚デッキに入れるのはやり過ぎに見えるかもしれないけど、実はそう悪いことじゃない。ボクの持ってるデッキは大体《天戸》2枚以上入ってるし、4枚入れてるデッキだって多い。
青い《プロパガンダ》は、ふさわしい色に回帰した。《亡霊の牢獄》は《十手》のパワーを押さえ込むカードの一つだ。《十手》キャストして、装備して、《亡霊の牢獄》のマナ払ってアタック。相手のテンポはガタガタさ。
クリーチャー戦になりがちな神河環境では、黒と白の《群れ》の強さは白眉だ。赤と青は、まぁそれ専用のデッキを組めば使えないことはないけど、環境に合ってないってのがボクの見解だ。緑の《群れ》は使うに値しない、コレは共通の見解かな。そうそう、《群れ》に秘儀を連携するのは、ベストな使い方の一つだ。連繋はマナ喰い虫だけど、フリースペルの《群れ》に連繋するならそんな心配はいらない。タップアウトの時も相手が警戒してくれるってのも、《群れ》のメリットの一つかな。
《氷河の光線》は連繋スペルの中でも最強の一角だ。赤いデッキだったらコレを入れるところから構築スタートだね。神河ブロックの軽量火力と《光線》の組み合わせは、重要なテーマの一つだ。
異彩を放つ《頭蓋の摘出》。どんなデッキでもキーになるカードはあるし、もしないと思っていても、実は《十手》がキーだったりする。一方的に《十手》を取り除けるんだったら、コレはかなりのパワーカードじゃないかな? ブロック構築は、ともすれば4枚ずつカードを入れるような構築を至高のものとしてるけど、それに対して《摘出》の存在は強烈なアンチテーゼになるね。
多くのデッキでは、フィニッシャー部分が必要だ。そして、強くてカッコいいカードのほとんどはレジェンドだね。神河環境はスローだから、ちょっと重めのカードも充分活躍できる。色・能力・サイズ、いろんなレジェンドが目白押しだ。どれがベストかは、ボクの口からは語らない。でも、よく見かけることになるレジェンドをリストアップしとくよ。
《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
《囚われしもの、幽孤羅/Yukora, the Prisoner》
《山伏の長、熊野/Kumano, Master Yamabushi》
《北の樹の木霊/Kodama of the North Tree》
《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》
《黄昏の守護者、秘加理/Hikari, Twilight Guardian》
《浄火明神/Myojin of Cleansing Fire》
《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》
《せし郎の娘、さ千/Sachi, Daughter of Seshiro》
ブロック構築シーズン到来。神河ブロックのセットはまだ2つしか出てないけど、けっこう色んなデッキが出てきてるね。理由は判りきってる。環境に《梅澤の十手》が存在するからだ。このカードは、どんなクリーチャーとでも極悪コンボを極めてしまうんだ。たった2枚のカードで、ね。その使われっぷりたるや、悪名高き《頭蓋締め》に匹敵し、もはや環境は《十手》ゲーと言っても過言じゃない様相だ。たいてい《十手》が一方的に回ったプレイヤーが勝っちゃうしね。
《桜族の長老》は色マナ基盤の面でも、マナ加速の面でも貴重な存在だ。しかも、ダメージ解決前に生け贄にすれば、相手の《十手》のカウンターを乗るのを防いでくれるんだ。たった1回きりだけど、コレは重要だね。君のデッキが緑だったら、このカードを使わない理由なんてないだろう。
《Demonic Tutor》の強さに異論を唱える人は居ないはずだ。なら、《緊急時》だって評価されてもいいよね。環境の強力なフィニッシャーのほとんどが、レジェンドなんだから。たいていフィニッシャーはマナが重いから、そうそう何枚も入るもんじゃない。だからこそ、《緊急時》が生きてくるんだ。
神河の地で《宝石鉱山》は《ミラディンの核》と出会った。そう、《天戸》こそが、緑を使ってない多色デッキの唯一の福音だ。コレを4枚デッキに入れるのはやり過ぎに見えるかもしれないけど、実はそう悪いことじゃない。ボクの持ってるデッキは大体《天戸》2枚以上入ってるし、4枚入れてるデッキだって多い。
青い《プロパガンダ》は、ふさわしい色に回帰した。《亡霊の牢獄》は《十手》のパワーを押さえ込むカードの一つだ。《十手》キャストして、装備して、《亡霊の牢獄》のマナ払ってアタック。相手のテンポはガタガタさ。
クリーチャー戦になりがちな神河環境では、黒と白の《群れ》の強さは白眉だ。赤と青は、まぁそれ専用のデッキを組めば使えないことはないけど、環境に合ってないってのがボクの見解だ。緑の《群れ》は使うに値しない、コレは共通の見解かな。そうそう、《群れ》に秘儀を連携するのは、ベストな使い方の一つだ。連繋はマナ喰い虫だけど、フリースペルの《群れ》に連繋するならそんな心配はいらない。タップアウトの時も相手が警戒してくれるってのも、《群れ》のメリットの一つかな。
《氷河の光線》は連繋スペルの中でも最強の一角だ。赤いデッキだったらコレを入れるところから構築スタートだね。神河ブロックの軽量火力と《光線》の組み合わせは、重要なテーマの一つだ。
異彩を放つ《頭蓋の摘出》。どんなデッキでもキーになるカードはあるし、もしないと思っていても、実は《十手》がキーだったりする。一方的に《十手》を取り除けるんだったら、コレはかなりのパワーカードじゃないかな? ブロック構築は、ともすれば4枚ずつカードを入れるような構築を至高のものとしてるけど、それに対して《摘出》の存在は強烈なアンチテーゼになるね。
多くのデッキでは、フィニッシャー部分が必要だ。そして、強くてカッコいいカードのほとんどはレジェンドだね。神河環境はスローだから、ちょっと重めのカードも充分活躍できる。色・能力・サイズ、いろんなレジェンドが目白押しだ。どれがベストかは、ボクの口からは語らない。でも、よく見かけることになるレジェンドをリストアップしとくよ。
《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
《囚われしもの、幽孤羅/Yukora, the Prisoner》
《山伏の長、熊野/Kumano, Master Yamabushi》
《北の樹の木霊/Kodama of the North Tree》
《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》
《黄昏の守護者、秘加理/Hikari, Twilight Guardian》
《浄火明神/Myojin of Cleansing Fire》
《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》
《せし郎の娘、さ千/Sachi, Daughter of Seshiro》
神河ブロックの手引き?
2005年3月30日 ブロック構築☆デッキについて
メタ的に明らかに一大勢力を築いてるのが、白ウィニー、蛇、赤単アグロ、秘儀連繋、本殿、スピリット、黒コンだね。
白ウィニーは、別名《十手》デッキ。《十手》と軽量生物の組み合わせは秀逸だ。白には妨害手段はあまりないけど、《返礼》や《天羅至の評決》みたいな除去ならある。《輝く群れ》はトリックとしてもいい働きをしてくれる。たとえデッキに重いカードがそんなに入っていなくても、ね。《勇丸》《灯篭の神》《薄青幕の侍》《古の法の神》《八ツ尾半》、このあたりが主力かな。
蛇デッキには、《さ千》とシャーマン達による圧倒的なマナブーストがある。このマナを背景に、《せし郎》が大打撃とカードアドバンテージを供給してくれるんだ。緑には、優れた生物サーチ手段、《緊急時》と《自然との融和》がある。。これらを使えば、欲しい蛇が安定して手に入る。《桜族の長老》と《大蛇の支援者》は単純にマナ加速にもなるし、蛇シナジィをになう一端でもある。《そう介の召喚術》もカードアドバンテージを与えてくれる重要なエンジンだ。そうそう、キミが上手く使える自信があるなら、《秋の呼び手、しず子》も使う価値があるかもしれない。
赤緑ビートダウンは、長いこと王道として使い続けられてきたけど、それは神河ブロックでも同じこと。スピリットと秘儀の組み合わせは、シナジィとして最高だ。構築の基盤の部分はこの環境でもそう変わらない。低マナ域の優秀生物、たとえば《花の神》《凍らし》《かまどの神》《泥穿ち》なんかに加えて、大型の《南の樹の木霊》を入れてやればいい。秘儀スペルも《溶岩の撃ち込み》と《氷河の光線》、それにたぶん《木霊の力》なんかをチョイス。まだ足りないんなら、《狩猟の神》《茨の子》《壌土に住むもの》、それに《北の木の木霊》だって居る。秘儀にしたって《怒りの狂乱》や《貪る憤怒》みたいな選択もありえる。ただし、デッキ構造上《十手》には弱いので、対抗策を入れなきゃならない。スピリットでも秘儀でもないカードを入れるのは美しくないけど涙を呑んで、対消滅用に《十手》を入れよう。
秘儀メカニズムはいろいろ期待できそう。ダメージ軽減しつつライフ回復したり、ライブラリーを削ったり、単純に火力を叩き付けることもできる。でも、どの色でも秘儀に対抗しやすいって問題もある。とりわけ黒には対秘儀用のスペルが豊富だ。秘儀デッキを組むなら何といっても青ベースだろうね。《霧中の到達》は連繋の起点として最適だし、《精神のくぐつ》みたいな足止め手段も豊富だ。ボクとしては、赤青の組み合わせがベストだと思ってる。《氷河の光線》や《禍御鳴の激憤》で速やかに焼殺できるからね。マナ基盤とドロー能力にかなり依存するデッキになるけど、プレイしてて楽しいのは保障する。そうそう、フィニッシャーに《秘加理》を採用した青白タイプって手もあるね。
本殿デッキはいろんな意味で秘儀連繋に似てる。プレイしてて楽しいのもそうだし、引きに依存するのもそう。そして、明確な弱点があるってとこも同じかな。この環境はけっこうエンチャント破壊が多いから、本殿デッキじゃサイド後は厳しいね。本殿はマナ食うくせに、次のアップキープまで何もしてくれない。しかも、5色の本殿と5色の土地をバランスよく引かないとぜんぜん回らない! でも回っちゃった時の破壊力はすごいね。それぞれの《本殿》をデッキに2〜4枚入れるとして、何をどれだけ入れるかは考えどころ。デッキには4枚の《長老》と4枚の《手の内》、それに4枚の《天戸》が必須だね。クリーチャーが少ない上にマナ加速が豊富なんだから、《最後の裁き》は本殿デッキにぴったりだ。チューン次第では大化けする可能性のあるデッキかもね。
黒コンは多種多様な妨害手段が売りだ。この環境は《夜の囁き》みたいなドロー手段がぜんぜん無いけど、手札破壊と除去は豊富にある。黒コンの中にもビートダウン型とコントロール型って選択の幅がある。ビートダウン型なら《十手》を使えるけど、《忌まわしい笑い》や《魂の裏切りの夜》の恩恵には与れない。ビートダウン型でも、終盤の突破力として大型生物が必要だろうけど、この環境には《黒瘴》が居るから大丈夫。軽量生物は《血塗られた悪姥》を筆頭に、反転鼠や《黒ずべら》なんかが使える。秘儀をいっぱい使うなら《希望の盗人》って手もある。黒は除去が最も充実した色でもある。《不快な群れ》《英雄の死》《崩老卑の囁き/》《汚れ》《食い込む疫病》と、選択肢には事欠かない。クリーチャー除去だけでもこんなにあるのに、《困窮》や《頭蓋の摘出》みたいな妨害手段も豊富。あとは5/5レジェンドが速やかにゲームを終わらせてくれる。
赤単アグロは興味深いデッキだけど、ボクはまだ試してない。このデッキも、妨害手段を駆使して速やかに殴りきるタイプだろう。土地を壊して足止めしつつ、赤いカードで最速で20点を削るタイプが多く見受けられる。他にはBig Red的なデッキも組めなくはないね。1・2マナ域のクリーチャーの充実っぷりでは、赤が環境No.1だ。1マナには《凍らし》《ゴブリンの群勢》《悪忌の雪崩使い》、2マナに《悪忌の略奪者》《かまどの神》と居るんだから。後押しとして《源獣》を使うもよし、赤いレジェンドを使うもよし、伝統的なビート&バーンスタイルにするのもアリだね。
以上に挙げたのが、ボクから見た有力デッキだ。こうして見ると、「それらのデッキを全部メタったコントロールが最強じゃん」ってなりそうだけど、その手のコントロールデッキは環境のメタ内デッキが出揃った後じゃないと組めないからね。環境を見極めるためにも、プレイテストあるのみ、だね。
メタ的に明らかに一大勢力を築いてるのが、白ウィニー、蛇、赤単アグロ、秘儀連繋、本殿、スピリット、黒コンだね。
白ウィニーは、別名《十手》デッキ。《十手》と軽量生物の組み合わせは秀逸だ。白には妨害手段はあまりないけど、《返礼》や《天羅至の評決》みたいな除去ならある。《輝く群れ》はトリックとしてもいい働きをしてくれる。たとえデッキに重いカードがそんなに入っていなくても、ね。《勇丸》《灯篭の神》《薄青幕の侍》《古の法の神》《八ツ尾半》、このあたりが主力かな。
蛇デッキには、《さ千》とシャーマン達による圧倒的なマナブーストがある。このマナを背景に、《せし郎》が大打撃とカードアドバンテージを供給してくれるんだ。緑には、優れた生物サーチ手段、《緊急時》と《自然との融和》がある。。これらを使えば、欲しい蛇が安定して手に入る。《桜族の長老》と《大蛇の支援者》は単純にマナ加速にもなるし、蛇シナジィをになう一端でもある。《そう介の召喚術》もカードアドバンテージを与えてくれる重要なエンジンだ。そうそう、キミが上手く使える自信があるなら、《秋の呼び手、しず子》も使う価値があるかもしれない。
赤緑ビートダウンは、長いこと王道として使い続けられてきたけど、それは神河ブロックでも同じこと。スピリットと秘儀の組み合わせは、シナジィとして最高だ。構築の基盤の部分はこの環境でもそう変わらない。低マナ域の優秀生物、たとえば《花の神》《凍らし》《かまどの神》《泥穿ち》なんかに加えて、大型の《南の樹の木霊》を入れてやればいい。秘儀スペルも《溶岩の撃ち込み》と《氷河の光線》、それにたぶん《木霊の力》なんかをチョイス。まだ足りないんなら、《狩猟の神》《茨の子》《壌土に住むもの》、それに《北の木の木霊》だって居る。秘儀にしたって《怒りの狂乱》や《貪る憤怒》みたいな選択もありえる。ただし、デッキ構造上《十手》には弱いので、対抗策を入れなきゃならない。スピリットでも秘儀でもないカードを入れるのは美しくないけど涙を呑んで、対消滅用に《十手》を入れよう。
秘儀メカニズムはいろいろ期待できそう。ダメージ軽減しつつライフ回復したり、ライブラリーを削ったり、単純に火力を叩き付けることもできる。でも、どの色でも秘儀に対抗しやすいって問題もある。とりわけ黒には対秘儀用のスペルが豊富だ。秘儀デッキを組むなら何といっても青ベースだろうね。《霧中の到達》は連繋の起点として最適だし、《精神のくぐつ》みたいな足止め手段も豊富だ。ボクとしては、赤青の組み合わせがベストだと思ってる。《氷河の光線》や《禍御鳴の激憤》で速やかに焼殺できるからね。マナ基盤とドロー能力にかなり依存するデッキになるけど、プレイしてて楽しいのは保障する。そうそう、フィニッシャーに《秘加理》を採用した青白タイプって手もあるね。
本殿デッキはいろんな意味で秘儀連繋に似てる。プレイしてて楽しいのもそうだし、引きに依存するのもそう。そして、明確な弱点があるってとこも同じかな。この環境はけっこうエンチャント破壊が多いから、本殿デッキじゃサイド後は厳しいね。本殿はマナ食うくせに、次のアップキープまで何もしてくれない。しかも、5色の本殿と5色の土地をバランスよく引かないとぜんぜん回らない! でも回っちゃった時の破壊力はすごいね。それぞれの《本殿》をデッキに2〜4枚入れるとして、何をどれだけ入れるかは考えどころ。デッキには4枚の《長老》と4枚の《手の内》、それに4枚の《天戸》が必須だね。クリーチャーが少ない上にマナ加速が豊富なんだから、《最後の裁き》は本殿デッキにぴったりだ。チューン次第では大化けする可能性のあるデッキかもね。
黒コンは多種多様な妨害手段が売りだ。この環境は《夜の囁き》みたいなドロー手段がぜんぜん無いけど、手札破壊と除去は豊富にある。黒コンの中にもビートダウン型とコントロール型って選択の幅がある。ビートダウン型なら《十手》を使えるけど、《忌まわしい笑い》や《魂の裏切りの夜》の恩恵には与れない。ビートダウン型でも、終盤の突破力として大型生物が必要だろうけど、この環境には《黒瘴》が居るから大丈夫。軽量生物は《血塗られた悪姥》を筆頭に、反転鼠や《黒ずべら》なんかが使える。秘儀をいっぱい使うなら《希望の盗人》って手もある。黒は除去が最も充実した色でもある。《不快な群れ》《英雄の死》《崩老卑の囁き/》《汚れ》《食い込む疫病》と、選択肢には事欠かない。クリーチャー除去だけでもこんなにあるのに、《困窮》や《頭蓋の摘出》みたいな妨害手段も豊富。あとは5/5レジェンドが速やかにゲームを終わらせてくれる。
赤単アグロは興味深いデッキだけど、ボクはまだ試してない。このデッキも、妨害手段を駆使して速やかに殴りきるタイプだろう。土地を壊して足止めしつつ、赤いカードで最速で20点を削るタイプが多く見受けられる。他にはBig Red的なデッキも組めなくはないね。1・2マナ域のクリーチャーの充実っぷりでは、赤が環境No.1だ。1マナには《凍らし》《ゴブリンの群勢》《悪忌の雪崩使い》、2マナに《悪忌の略奪者》《かまどの神》と居るんだから。後押しとして《源獣》を使うもよし、赤いレジェンドを使うもよし、伝統的なビート&バーンスタイルにするのもアリだね。
以上に挙げたのが、ボクから見た有力デッキだ。こうして見ると、「それらのデッキを全部メタったコントロールが最強じゃん」ってなりそうだけど、その手のコントロールデッキは環境のメタ内デッキが出揃った後じゃないと組めないからね。環境を見極めるためにも、プレイテストあるのみ、だね。