フランス選手権パリ予選
2005年4月1日 スタンダードソース:
http://www.brainburst.com/db/article.asp?ID=5110
というわけで、3/20に行われたフランス選手権パリ予選のデッキリストがBBに掲載されていました。上のURLから早速チェックすべし、です。
ちなみに上位結果をまとめると
青コン(青白含む):5名
トロン:3名
白ウィニー:2名
緑コン:2名
赤緑ビート:2名
ポンザ:1名
黒緑デスクラ:1名
緑黒歯と爪:1名
と、全体的に青コンが席巻したトーナメントだったようです。ちなみに、1,2位とも青コンですね。
http://www.brainburst.com/db/article.asp?ID=5110
世界中に先駆けた地区予選第1弾が開催! この予選はフランス選手権の招待券を得た18名のプレイヤーにとって重要な大会であったのはもちんろんのこと、我々にもすごく重要な大会なんだ。そう、親和禁止後初となるプレミアイベントなんだから。
パリ予選参加者363名のうち、予選抜けした18名の中の17名分のデッキリストが公開されている。スタンダードの早期メタを占う上で、ぜひともデッキリストをチェックしてみてくれ。
デッキリストは↓ここ。
http://www.brainburst.com/db/deck_search_result.asp?Location=2005%20Regionals%20Paris,%20France&order_by=place
情報元はMTGsalvation.com↓だ。
http://www.mtgsalvation.com/
というわけで、3/20に行われたフランス選手権パリ予選のデッキリストがBBに掲載されていました。上のURLから早速チェックすべし、です。
ちなみに上位結果をまとめると
青コン(青白含む):5名
トロン:3名
白ウィニー:2名
緑コン:2名
赤緑ビート:2名
ポンザ:1名
黒緑デスクラ:1名
緑黒歯と爪:1名
と、全体的に青コンが席巻したトーナメントだったようです。ちなみに、1,2位とも青コンですね。
パリ予選Pick Up?
2005年4月1日 スタンダード「ナシフって本当にマジックが好きなんですね」
さて、リストの方ご覧になられたかと思いますが、使用プレイヤーまで目を向けるととんでもないビッグネームがおられました。
Mono Blue Contro | Gabriel Nassif | 2005 Regionals Paris, France | 2nd | 3/31/2005
そう、ガブリェル・ナシフです。去年のプレイヤー・オブ・ザ・イヤーにして、現在プロポイント世界7位、PTアトランタでの優勝も記憶に新しい、あのナシフです。でもこの人、フランス選手権本戦の切符はもちろん、世界選手権にすら楽々ご招待な筈なんですが・・・。地区予選からご参加とは、よっぽどマジックお好きなんですねー。すごいっす。
「権威主義ってわけじゃないんだ。
でも、これがナシフのデッキじゃなければ、
正直、ただのフロックに見えたと思う。
さて、このナシフの使った青単、とても斬新です。ちょっとリストを挙げてみますが、普通の青単じゃお目にかからないであろうカードを青字で記述してみます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
青単コントロール
────────────────────
Gabriel Nassif / パリ予選2位
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クリーチャー8
4《泥棒カササギ/Thieving Magpie》
2《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
2《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
スペル24
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《邪魔/Hinder》
2《時間停止/Time Stop》
4《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
2《袖の下/Bribery》
4《ブーメラン/Boomerang》
4《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
マナソース28
4《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
4《金属モックス/Chrome Mox》
4《隠れ石/Stalking Stones》
1《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》
15《島/Island》
サイドボード15
4《不忠の糸/Threads of Disloyalty》
3《幽体の変容/Spectral Shift》
2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
2《時間の名人/Temporal Adept》
2《無効/Annul》
1《時間停止/Time Stop》
1《脱出/Evacuation》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いやぁ、青字過ぎて一面まっ青って感じです。「《残響する真実》じゃなくて《ブーメラン》かよ!」とか、「《ちらつき蛾》じゃなくて《隠れ石》かよ!」とか、そんな次元ではツッコミきれない程の斬新さですね。マナソースに《モックス》!、カウンターがわずか8枚(《時間停止》入れても10枚)! サイドの《不忠の糸》4枚で8コンマジ、白ウィニー対策?
いやはや、僕程度の物体プレイヤーじゃカード1枚1枚に対する子細な思慮などは到底ムリっす。BBかSCGにでも、ナシフ本人の解説が載るような僥倖を期待しませう。
「維新ぜよ。竜さん、新たな青単の夜明けぜよ!」
さてさて、カード取捨選択についてはあまり語れませんが、このデッキの相対的な位置付けならば、なんとか理解することができました。ナシフのデッキをあえて解説するなら「カウンターの弱体化を見越した、《枷》特化型への進化」とでも言いましょうか。そんな感じです。
昨今、メインの《母聖樹》、サイドの《沸騰》は当たり前となっています。ならば、カウンター特化して20枚弱もカウンター積んでいる青単は、駆逐される運命にあります。それを見越した上で、メインはドロー能力とマナ加速を強化し、《枷》によるコントロールにデッキの存在理由(レゾンデートル)を託したタイプに仕上げた、と拝察いたしました。
サイドには、こちらも《母聖樹》を積んでいます。相手の《母聖樹》を潰す意味もありますが、対青で“カウンターできない”カウンターや《袖の下》を撃てるメリットというのも大きいでしょう。
フローレスにより提唱され、カルステンが《カササギ》を加え、たーは君によってカウンター重視型へと進化した青単の系譜が、ナシフによってまた塗り替えられました。メタを2周りくらい回した、とでも言いましょうか。もはや、これは青単の革命です。
さて、リストの方ご覧になられたかと思いますが、使用プレイヤーまで目を向けるととんでもないビッグネームがおられました。
Mono Blue Contro | Gabriel Nassif | 2005 Regionals Paris, France | 2nd | 3/31/2005
そう、ガブリェル・ナシフです。去年のプレイヤー・オブ・ザ・イヤーにして、現在プロポイント世界7位、PTアトランタでの優勝も記憶に新しい、あのナシフです。でもこの人、フランス選手権本戦の切符はもちろん、世界選手権にすら楽々ご招待な筈なんですが・・・。地区予選からご参加とは、よっぽどマジックお好きなんですねー。すごいっす。
「権威主義ってわけじゃないんだ。
でも、これがナシフのデッキじゃなければ、
正直、ただのフロックに見えたと思う。
さて、このナシフの使った青単、とても斬新です。ちょっとリストを挙げてみますが、普通の青単じゃお目にかからないであろうカードを青字で記述してみます。
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青単コントロール
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Gabriel Nassif / パリ予選2位
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クリーチャー8
4《泥棒カササギ/Thieving Magpie》
2《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
2《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
スペル24
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《邪魔/Hinder》
2《時間停止/Time Stop》
4《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
2《袖の下/Bribery》
4《ブーメラン/Boomerang》
4《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
マナソース28
4《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
4《金属モックス/Chrome Mox》
4《隠れ石/Stalking Stones》
1《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》
15《島/Island》
サイドボード15
4《不忠の糸/Threads of Disloyalty》
3《幽体の変容/Spectral Shift》
2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
2《時間の名人/Temporal Adept》
2《無効/Annul》
1《時間停止/Time Stop》
1《脱出/Evacuation》
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いやぁ、青字過ぎて一面まっ青って感じです。「《残響する真実》じゃなくて《ブーメラン》かよ!」とか、「《ちらつき蛾》じゃなくて《隠れ石》かよ!」とか、そんな次元ではツッコミきれない程の斬新さですね。マナソースに《モックス》!、カウンターがわずか8枚(《時間停止》入れても10枚)! サイドの《不忠の糸》4枚で8コンマジ、白ウィニー対策?
いやはや、僕程度の物体プレイヤーじゃカード1枚1枚に対する子細な思慮などは到底ムリっす。BBかSCGにでも、ナシフ本人の解説が載るような僥倖を期待しませう。
「維新ぜよ。竜さん、新たな青単の夜明けぜよ!」
さてさて、カード取捨選択についてはあまり語れませんが、このデッキの相対的な位置付けならば、なんとか理解することができました。ナシフのデッキをあえて解説するなら「カウンターの弱体化を見越した、《枷》特化型への進化」とでも言いましょうか。そんな感じです。
昨今、メインの《母聖樹》、サイドの《沸騰》は当たり前となっています。ならば、カウンター特化して20枚弱もカウンター積んでいる青単は、駆逐される運命にあります。それを見越した上で、メインはドロー能力とマナ加速を強化し、《枷》によるコントロールにデッキの存在理由(レゾンデートル)を託したタイプに仕上げた、と拝察いたしました。
サイドには、こちらも《母聖樹》を積んでいます。相手の《母聖樹》を潰す意味もありますが、対青で“カウンターできない”カウンターや《袖の下》を撃てるメリットというのも大きいでしょう。
フローレスにより提唱され、カルステンが《カササギ》を加え、たーは君によってカウンター重視型へと進化した青単の系譜が、ナシフによってまた塗り替えられました。メタを2周りくらい回した、とでも言いましょうか。もはや、これは青単の革命です。
パリ予選Pick Up?
2005年4月1日 スタンダードさて、ナシフの素晴らしいパフォーマンスでご飯3杯は食べられるパリ予選ですが、そのほかのデッキも粒揃いです。さすがパリジャン、お洒落な国民性の中にも底が知れないタレントが隠れています。とりわけ目新しかったデッキをあと2つほど取り上げてみましょう。
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青白コントロール
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Cyril Martinez / パリ予選トップ16
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クリーチャー5
4《清純な天使/Pristine Angel》
1《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
スペル29
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《卑下/Condescend》
3《邪魔/Hinder》
3《巻き直し/Rewind》
4《神の怒り/Wrath of God》
3《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
2《残響する真実/Echoing Truth》
2《原野の脈動/Pulse of the Fields》
4《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
マナソース28
3《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
1《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》
1《永岩城/Eiganjo Castle》
12《島/Island》
10《平地/Plains》
サイドボード15
3《袖の下/Bribery》
3《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
3《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《因果応報/Karma》
1《聖なる場/Sacred Ground》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
青白コントロールです。オンスロートブロック退場により、トーナメントシーンから駆逐されたと思っていた青白コンですが、ここに帰還しました。青単がメタられて苦しんでいる現在、以下の2点において青白コンの優位性が在るのではないでしょうか?
?ウィニーに強い
白を加えたことで、メインの《神の怒り》《原野の脈動》、サイドの《仕組まれた爆薬》《赤の防御円》が使えるようになりました。アンチ青としての白ウィニー、赤スライの存在を根本から揺るがしてくれます。
?沸騰に強い
マナベースが《島》に依存しなくなったため、ナチュラルに《沸騰》対策になっています。若干《枷》が威力を削がれますが、《枷》出されて困るようなデッキはもともと生物が小粒なので、大して問題はないでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
緑黒歯と爪
────────────────────
Antonin Laforge / パリ予選トップ8
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クリーチャー17
4《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
4《永遠の証人/Eternal Witness》
3《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
1《レオニンの高僧/Leonin Abunas》
1《白金の天使/Platinum Angel》
1《映し身人形/Duplicant》
1《隔離するタイタン/Sundering Titan》
1《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》
1《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》
スペル21
3《木霊の手の内/Kodama’s Reach》
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《歯と爪/Tooth and Nail》
3《恐怖/Terror》
3《肉体の奪取/Rend Flesh》
3《帰化/Naturalize》
2《迫害/Persecute》
土地22
2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
12《森/Forest》
8《沼/Swamp》
サイドボード
4《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
3《困窮/Distress》
3《森の占術/Sylvan Scrying》
2《粗野な覚醒/Rude Awakening》
1《映し身人形/Duplicant》
1《迫害/Persecute》
1《白金の天使/Platinum Angel》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いわゆるノントロンですが、《歯と爪》に繋げるためにマナブーストに特化しているわけではなく、コントロール要素を取り入れています。緑黒コントロールのフィニッシャーとして《歯と爪》を選んだ、とでも言いましょうか。自分のマナを加速して《歯と爪》を撃つよりも、相対的に相手を遅くして《歯と爪》を撃てるまで生き残る、というタイプのデッキだと愚考しております。
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青白コントロール
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Cyril Martinez / パリ予選トップ16
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クリーチャー5
4《清純な天使/Pristine Angel》
1《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》
スペル29
4《マナ漏出/Mana Leak》
4《卑下/Condescend》
3《邪魔/Hinder》
3《巻き直し/Rewind》
4《神の怒り/Wrath of God》
3《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
2《残響する真実/Echoing Truth》
2《原野の脈動/Pulse of the Fields》
4《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
マナソース28
3《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》
1《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》
1《永岩城/Eiganjo Castle》
12《島/Island》
10《平地/Plains》
サイドボード15
3《袖の下/Bribery》
3《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
3《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《因果応報/Karma》
1《聖なる場/Sacred Ground》
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青白コントロールです。オンスロートブロック退場により、トーナメントシーンから駆逐されたと思っていた青白コンですが、ここに帰還しました。青単がメタられて苦しんでいる現在、以下の2点において青白コンの優位性が在るのではないでしょうか?
?ウィニーに強い
白を加えたことで、メインの《神の怒り》《原野の脈動》、サイドの《仕組まれた爆薬》《赤の防御円》が使えるようになりました。アンチ青としての白ウィニー、赤スライの存在を根本から揺るがしてくれます。
?沸騰に強い
マナベースが《島》に依存しなくなったため、ナチュラルに《沸騰》対策になっています。若干《枷》が威力を削がれますが、《枷》出されて困るようなデッキはもともと生物が小粒なので、大して問題はないでしょう。
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緑黒歯と爪
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Antonin Laforge / パリ予選トップ8
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クリーチャー17
4《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
4《永遠の証人/Eternal Witness》
3《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
1《レオニンの高僧/Leonin Abunas》
1《白金の天使/Platinum Angel》
1《映し身人形/Duplicant》
1《隔離するタイタン/Sundering Titan》
1《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》
1《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》
スペル21
3《木霊の手の内/Kodama’s Reach》
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
4《歯と爪/Tooth and Nail》
3《恐怖/Terror》
3《肉体の奪取/Rend Flesh》
3《帰化/Naturalize》
2《迫害/Persecute》
土地22
2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
12《森/Forest》
8《沼/Swamp》
サイドボード
4《頭蓋の摘出/Cranial Extraction》
3《困窮/Distress》
3《森の占術/Sylvan Scrying》
2《粗野な覚醒/Rude Awakening》
1《映し身人形/Duplicant》
1《迫害/Persecute》
1《白金の天使/Platinum Angel》
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いわゆるノントロンですが、《歯と爪》に繋げるためにマナブーストに特化しているわけではなく、コントロール要素を取り入れています。緑黒コントロールのフィニッシャーとして《歯と爪》を選んだ、とでも言いましょうか。自分のマナを加速して《歯と爪》を撃つよりも、相対的に相手を遅くして《歯と爪》を撃てるまで生き残る、というタイプのデッキだと愚考しております。